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内容説明
第一次大戦勃発を機に、イギリスの作家アシェンデンは海外からロンドンに戻った。帰国早々、彼はあるパーティに招待され、そこで一人の中年男に引き合わされた。その男こそ『R』という頭文字で通っている英国陸軍諜報部員で、アシェンデンに秘密諜報部員として働かないかとすすめるのだった。彼は数カ国語に通じていたし、なんといっても作家という職業が隠れみのになる。アシェンデンはこの申し出を承諾した。彼は、この任務がイギリスの運命を左右する重大な仕事であるばかりか、命がけの危険と隣り合わせにあることも承知していた。にもかかわらず、抑えがたい探求欲が彼にこの仕事を引き受けさせたのだ。さっそくアシェンデンは細かな指令を受けとると、ジュネーヴに向けて出発した―英小説界の大家が自身の体験に即して描く、ユニークなスパイ小説。