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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
23
ナイジェルが友人の農場主から詩人一家を紹介された二ヶ月後、詩人の屋敷近くで首なし遺体が。遺体の特徴は詩人の自殺したとされる兄のものと一致。意外な犯人とか奇抜なトリックとかはない、手堅くまとめたミステリ。ミステリの形式を借りて、芸術家の生き方を描いた芸術家小説とも言えそう。ラストでナイジェルが2つの選択肢で悩むリドルストーリーにもなっている。果たしてナイジェルが選んだ道は?ナイジェルが性的暴行被害者の女性に「まるっきりいやじゃなかったんだ」と言ったのにはムカつき。作者、本業は詩人の癖に想像力がなさすぎ。2010/05/07
ホームズ
15
ニコラス・ブレイクは『ワンダーランドの悪意』に続いて2作目。なんとなく雰囲気が合わないというか読みにくい感じがしてしまった。登場人物のキャラクターはそれなりにいい感じではあるけどジャネットとヴァネッサが何となく区別がつかなくって最後まで少し混乱してしまった部分もあったな~。とりあえず次は『野獣死すべし』を読もうかな。2013/04/18
mercury
3
描写がちょっとくどいが古き良き時代のミステリー。ただ被害者も犯人もろくでもない人間で同情の余地はない。特に犯人には情状酌量の余地は全くないと思うのだが、終盤から探偵のまとめにいたるまで妙に犯人に同情的で、読者もそうかんじるよねと言いたそうな描きぶりが謎だった。2014/11/24
一柳すず子
2
素晴らしい詩作は他の全てに優先される。作者も詩人だからなのか?ナイジェル何しに来たんだか。事件の大筋にひねりはないけど信用できない証人たちが混乱を引き起こしてます。ベラとヴァネッサは好きだな。2014/12/14
tsato
2
首なし死体の身元、容疑者たちとの繋がりは早期に示されるものの確証はなく、雲をつかむような雰囲気のまま捜査が行われる。首なし死体の本格ミステリ的使い方は面白く(時刻表うめる推理はちょっとタルいけど)、各容疑者、一家の過去のエピソードも読ませる(とくに末娘のヴァネッサが素晴らしい)。ただ、館の描写が足りない。普通のカントリーハウスものなら充分だけど、こういう話ならストーリーのテンポを落としてでもやらないと。2012/09/16