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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
31
第二次世界大戦中、爆弾がいつ落とされてもおかしくない時代。癇癪を起こし、遺言書を書き換えるという気まぐれをいつも引き起こしていた男が殺害された。容疑者は戦争によって財政的に逼迫している家族たち。自分が狂人だと思い込む少年も最初はその痛さに笑いつつもその苦悩故の疑心暗鬼がみえるに連れて辛くなりました。あと、デュー・ダフネ・モーリアの『レベッカ』のように亡き前妻の気配が凄すぎるために最後の一文は震えるしかありません。2014/02/24
koma-inu
26
1点 クリスチアナブランドの中では少しマイナーな本。「足跡のない殺人」で、被害者発見時の往復の足跡しかない中、犯人はどうやって近づいたか?トリックがあまりにもバカバカしくなり苦笑してしまいました^^;容疑者間の犯人特定が数パターンあるのは、バークリーを思わせる手法で良かったと思います。訳が古くて読みづらいく、ブランドの未読本を断念してしまいそうになりそうです。2021/05/02
本木英朗
21
クリスチアナ・ブランドの作品の1作で、日本では1959年に出た。自分は2000年に買って読んでからはそのままである。とにかくブランドは長編も短編も面白いが、俺はやはりこれがいちばん好きかな。とにかくいろんな奴らが出てきて、それがまた面白い。途中からコックリル警部が現れ、みんなでいろいろ活動をする。最後には警部の名裁きが出てくるが、その後でさらに……というところで、あとはもうそれぞれの手に任せよう。いやあ、いいわ、ブランドは。また他の本も探そう。2019/02/21
ヨッシー
9
超好みでした。旧家のおじいさんが遺言を書きかえるといった翌日死ぬというあまりにもセオリー通りの展開(しかも密室)に、家族同士が疑いの目を向け合うというシチュエーションの導入により、非常に独特な作品という印象。下手するとどろどろした展開になりますが、ユーモアと皮肉がふんだんにちりばめられ、いやらしさがありません。トリック自体にすごさはないけれど、それを補いうる怒涛の展開。最後の緊張感は一級もの。おすすめです。検死審問がいい加減すぎ(笑)2010/07/03
うちだ
8
まいった。面白かったです。クリスチアナ・ブランドの作品は、トリックの切れ味は抜群だけど途中のストーリーが読みづらく退屈というイメージでしたが、この作品は登場人物がとても魅力的で飽きることがありませんでした。ブロオ夫人の啖呵は小気味良かったですし、キーパーソンの自称精神異常者エドワードはときどき鬱陶しい(笑)。クレアとピータがお互いを人殺し呼ばわりしながら大喧嘩するのには笑ってしまいました。トリック自体はいくぶんパンチが足りなかったものの、その理由と伏線回収は最後のたった一行で描かれます。お見事でした。2024/03/20




