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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
8
トリックがどうこうというより、画壇関係者の人間性を描くことに主眼を置いている感じ。2008/03/30
tomo6980
1
謎が解けてしまうタイプの話。キャンピオン氏は話を聞くだけの傍観者。そしてひらめく人。とすればこれは「赤毛のレドメイン」のような犯人小説であるな。おそらくタイトルの「幽霊」とは犯人のこと。犯行の時点で(精神的な)実体をもたない幽霊であった、ということではないかな。2016/12/01
kanamori
0
☆☆★2013/09/27
nightowl
0
発表は1934年。時代はバルビエやカッサンドルなどシンプルで幾何学的な美を追究したアール・デコ。遺された絵画の情緒を重んじるより、金のなる木扱いになり始めた印象派の落日に思いを馳せながら書いたのかもしれない。画家にインスピレーションを与えたミューズたちの老いさらばえた様子が切ない。フラグ立てまくりな人物の描写や演劇的啖呵にぞくぞくする第十八章など、半倒叙的魅力が光る。業界ものサスペンスと心温まるラスト。訳の古さも意図せず懐古的で味がある。美術展巡り大好きで、古めの訳文が気にならないなら推せる。2025/09/08