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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばう
68
★★★ “他の人達は病気で死んでいく。でもワイルダー家の人達は消えていく”1775年に始まるワイルダ一家の何人もの当主の失踪は何故起きたか?ニューヨークから取材に来たジャーナリストがその謎を解いていきます。最後の探偵役による謎解きには納得出来ないところがあるし、犯人の取った行動に首を捻るところもあるけれど訳を新しくすればきっと今読んでも面白い話になると思います。「凄い掘り出し物!」という訳ではないけどちょっと読むなら割と楽しめるかも。2022/01/06
紅はこべ
13
このミステリの魅力は一族に何故か失踪者が多いという謎の呈示に尽きると思う。トリック自体に目新しさはない。作中で子供達によって歌われる、ワイルダー家についての歌は記憶に残る。
ヨコケイ
3
これまた〈前半名作〉として名高い。十八世紀の街並みを残す米国北東部の田舎町にフリーライターの青年が観光記事を書くため滞在する。が没落した名家の一族が代々に渡って失踪(乃至、不可能状況での消失)してきた事に興味を覚え調べ始める。やがて殺人が。ジャーナリスト故かブリーンの文章はそんなに装飾的じゃないと思うのだけど一応雰囲気が出てる。素敵なシチュエーションのお陰かしら。絵解きが拍子抜けという評も分かるが個人的には結構愉しい。カー風の謎解き小説という乱歩の言がそもそも勘違いでゆったりとしたサスペンススリラーかも。2023/01/07
Jimmy
2
なかなか魅力的な謎、それも連発で、というのが見事なのですが、どうもしまらない。普通にオチがつく、という感じで、だから文句をつける筋合いはないのですが。探偵役のキャラクタ付けは割と良い感じなんで、好感はモテるんですがね。2022/03/21
Ayumu Midorikawa
1
フリーのジャーナリストが取材で訪れた街に住むワイルダー一家の面々が次々と謎の失踪を遂げる。前半は畳み掛けるような展開で背中をゾクゾクさせてくれるが、世評通り、後半は失速。うーん?それはトリックとしてどうかな?と思える部分がチラホラ。あるトリックで登場する「18世紀の王党員が…」という設定にはさすがに時代を感じた。各章の冒頭、その章の展開を予言するかのような内容の一節をドイルの「四人の署名」「マスグレーブ家の儀式」などから引用するスタイルは、ホームズ好きとして大変に興味深かった。2013/06/11