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NHKシリーズ NHKテキスト こころをよむ 2022年10
人形と人間のあいだ

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  • サイズ A5判/ページ数 185p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784149110615
  • NDC分類 759
  • Cコード C9436

出版社内容情報

不思議で多彩な「人形」の世界をのぞいてみると、人のこころが見えてくる

科学・合理主義全盛の現代において、なぜ私たちは、生命をもたないはずの人形やぬいぐるみに話しかけ、粗末に扱うことに後ろめたさを感じてしまうのか。なぜ実在しないバーチャルアイドルに親密さを感じ、目の前にいるかのように行動するのか。
人形劇の人形や着せ替え人形、ぬいぐるみといった定番のものから、呪いの藁人形、ラブドールといった異色の人形、さらにはバーチャルアイドルやアバター、アンドロイドなど最新のテクノロジーと結びついた存在まで、古今東西の多種多様な人形にまつわる文化現象を取り上げ、人形と私たち人間との関わりについて考察していく。
「人形とは何なのか」――本書はこの問いから始まるが、人形についてさまざまな角度から考えることを通して、私たち人間の心理の多様さ・複雑さについて探求を進めていく。

第1回 人形とは何だろうか
第2回 わら人形は、なぜこわいのか
第3回 動員された人形劇
第4回 なぜ、テレビは人形を必要としたのか(前編)
第5回 なぜ、テレビは人形を必要としたのか(後編)
第6回 着ぐるみ学入門
第7回 大人たちはぬいぐるみを捨てるべきか
第8回 人形愛はアップデートできるか
第9回 リカちゃん、現代〈いま〉を生きる
第10回 初音ミクになぜ「がんばれ」と声をかけるのか
第11回 アバターと生きるこの世界
第12回 アンドロイドに尊厳はあるか
第13回 なぜ人形について考えるのか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽてちゅう

17
偏に「人形」と言っても人形文化研究者(⁉)の著者が対象とするのは、わら人形、マリオネット、着ぐるみ、ぬいぐるみ、画面の向こうのキャラクター、アバター、アンドロイド等、想像を超えて広い!私は「人形」というと「リカちゃん」ですが、リカちゃんと遊ぶ時間は楽しかったなあ、と思い出に浸りながらフト浮かんだ疑問。リカちゃんってただの玩具?もしかして友達?それとも…ナニ?この本はその「人形」と人間の間にあるものを穿つお話。人形文化は『人形の持つ「なめられて」しまう性質、逆境を利用して育まれていく』とは言い得て妙だなあ。2022/12/27

ニッポニテス的遍歴

5
☆=4/5 > 。 人形はエージェントとして人間文化の中で特異な立ち位置を占めている(その特異性は人にとっての犬の存在にも比しうる)。 その特異さとはつまり、人形が無機物の中でも半ば「名誉人間」的位格を認められた存在だってこと。人形の多様なありかたは、私たちがふだん「人間」に対して求めているものを逆照射している? 本書では「人間と人間」の関係の数だけそれに対応する「人形と人間」の関係もあるのでは、と思わされるような多様な事例が(人形との恋愛、ネット上のアバターとしての人形、使役対象としての人形)。 2022/10/19

Nat Hat

1
人形とは人にとって何なのか、その関係性から見えてくる人の本質とは?みたいな本。扱われる人形が多様なのと、全体のロードマップがなく、毎回異なるテーマで人形を語るNHKの番組テキストなので、本として読むと少し発散した感がある。人や身近な生き物をデフォルメした人形は、使われ方とか、所有者との関係性にもよるけど、そこに自分のイメージを投影できるスクリーンなんだと思う。だからリアル過ぎてはいけない気がする。自分の中にある理想の友達像や恋人像、憎き敵をそこに写し出す微妙な距離感を実現するのが人形だと理解。2023/06/06

tetsv8

1
人形文化についての話。なかなかに難しい。自分と人形を同一視し,人形への愛は自己愛だ!みたいな話があった。自己肯定感と人形への愛着度を調査してみたい。比例するのか,反比例するのか,面白そう。。。2023/01/31

koi

1
なぜ藁人形に恐怖を感じるのか、生きていない存在なのに粗末に扱うと後ろめたくなるのか。 人形から、ラブドール、初音ミク、バーチャルユーチューバーにふなっしー、オンライン授業 人形と人間について様々な考察がとても面白い。必読!2022/12/24

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