出版社内容情報
「同じ仏教なのに、どうして教えが違うのですか?」大乗仏教の本質に迫りゆく、類を見ない仏教概説書。
1 ~ 1件/全1件
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
94
お釈迦様は"自力"で悟るための方法を説いただけなのに、いつ、どこで、どのようにして、他力にすがる"衆生救済"を目的とする大乗仏教に変わっていったのか、知りたいと思っていました。この本は基本的な事柄の説明ではありますが、私の疑問に答えてくれ、現在の日本の仏教の在り方を肯定する気持ちが強くなりました。日本の仏教には、自分に合った形で、生きる苦しみを消してくれるものがあります。様々な状況にある人に、何らかの救済方法を提示できる汎用性を持っているのが素晴らしと思うのです。2020/04/11
chantal(シャンタール)
83
なぜ仏教は大乗仏教と小乗仏教とに分かれているのか、ずっと不思議に思っていたのだが、やっと、基本的には分かった気がする。仏教って、やっぱり多様性を寛容する、懐の深い宗教なのだ。お釈迦さまの本来の教えとは実はかけ離れてしまい、全く別の教えといっても過言ではなくなってしまったのだが、それでもその時々の社会的状況や人々のニーズに合わせて変遷を遂げた訳で、それを良しとするか否定するかはもう、個人の問題だとなるわけで。まさに「信じる者は救われる」の世界である。各宗派の教義等、とても勉強になった。2019/03/21
yutaro13
31
大乗仏教とはどのようなもので、いかに釈迦の説いた仏教と隔たりがあるのか。平易な言葉でわかりやすい。過去にブッダと会っているからすでに菩薩なのが般若経、一仏乗と久遠実成が法華経、パラレルワールドと共業が浄土教、フラクタルな華厳経・密教、涅槃経はもはや梵我一如。破僧の定義変更が仏教の多様性を生んだ一方、結果として仏教はヒンドゥー教に近づいてしまいインドでは消滅したとのこと。江戸時代に加上説を説いた富永仲基に興味を持った。かなり配慮した記述をしているけど、著者は大乗ではなく「釈迦の仏教」に肩入れしていると思う。2019/03/20
Roko
30
お釈迦様が提唱された仏教では、修業した人しか救われません。でも殆どの人たちは働かなければ生きていけないので、それは無理。ですから念仏を唱えることで救われるという大乗仏教に多くの人が惹かれていったのはわかります。もともと日本人がそうであったのか、それとも仏教の影響が大きかったからか、大乗仏教が持つ「他力本願」の考え方が浸透したのでしょう。日本の仏教には「律」がないということを初めて知りました。仏教のお坊さんは修行をしてらっしゃる「徳」のある方ばかりではないし、「坊主丸儲け」が成立するのはそのせいなのですね。2024/09/26
出世八五郎
30
噂には知っていたが、大乗は原始仏教とは全く別物である。アビダルマにしても悟った人間が作ったのか知りたい。それとも釈迦が大枠を作っていたのか?大乗にしても悟った人間が作ったのか知りたい。単純に試行錯誤して作られただけだと魅力は感じない。禅宗など道教から来て仏教と呼称するなどオカシイと思う。だからと言って、大乗を否定するつもりはなく葬式仏教として日本の伝統文化として大事なものだとは思うが、救いは感じられない。江戸時代に富永仲基が大乗非仏説と加上の説を称えたが、何故分かったのか凄い。 2021/07/26
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