出版社内容情報
「詩を生きる」って、こういうこと
『二十億光年の孤独』での鮮烈なデビュー以来、2024年に92歳で亡くなるまで、繊細な心理やことばあそびの面白さ、生きることの根源などをうたった多彩な詩を紡いだ詩人・谷川俊太郎。その詩は、作家や詩人、アーティストはもちろん、子どもから大人まで、現代に生きる多くの人に読み継がれ、親しまれている。なぜそのことばは人々の心を捉えて離さないのか。みずからも詩作や詩論を手掛け、谷川と交流のあった若松英輔氏を案内役に、谷川本人が選んで編んだ詩を、人生の軌跡とそのときの詩作への向き合い方に光を当てて読みとく。そして、詩を味わうとはどういうことか、私たちにとって「ことば」とは何なのか、その奥深い世界にふれる。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
54
今月の「100分de名著」は谷川俊太郎。昨年の放送の再放送らしいが、第二回を見ていて、モチーフの話に惹かれ、テキストも買ってしまった。モチーフはモチベーションとかと語源を同じくして、私たちを突き動かすもの、動機づけるものという意味になるそうだ。これは、詩に限ることなく、絵でも同様のことが言えるとハッとしたのだ。「木」を描いていても表面的な「木」を描いていては絵にならない。自分にとっての「木」を見つけ、それを表現してこそ絵になるのだろう。それを感じた。他の回も去年見ているはずなのだが、心に刺さる言葉が多い。2026/06/16
海燕
20
谷川俊太郎さんは老若男女が知る詩人の代表格。単に著名というのではなく、詩に対する造詣の深さ、詩情の豊かさが窺い知れた。本書での若松さんの分かりやすい説明に負うところも大きい。80年代以降に書かれた、ひらがなの詩による挑みは興味深い。「かなしみ」「おもい」など、いろんな漢字表記が可能な言葉も、ひらがなならそれぞれの漢字の意味合いを包含させることができる。意味を特定しない、読み手に開かれた形式といえる。詩は行間や余白を味わうことができるもの。個人的にはひらがなの詩に、独特の緊張感のようなものを感じる。2026/06/20
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