出版社内容情報
哲学界に革命を起こした稀代の天才は、<言葉>に何を求めたのか
前期の代表作『論理哲学論考』では、世界と言語の関係を突き詰めて考えた末、「語りえないことについては、沈黙しなければならない。」と記した。その意図とはなんだったのか。後期の『哲学探究』では、前期の思想を否定し、新たに「言語ゲーム」という概念を提示した。その独創的な概念とは。彼の哲学の影響は、科学哲学、政治哲学、法哲学、宗教哲学、言語学、美学、社会学、人類学、心理学、文学、さらに現代のコンピュータ・サイエンスやAI研究にまで及んでいる。波瀾万丈のウィトゲンシュタインの人生を辿りながら、気鋭の哲学者が、代表作のエッセンスを大胆に掬い上げる。
【目次】
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まえぞう
33
現在放映中で、放送とあわせて読みました。言葉とは何かを中心にすえて人の思想に迫ります。ちょうど生成AIという良い比較相手がいるので、なんとなく解ったような気がしますが、本当はそんなものではないのでしょうね。2026/04/15
海燕
25
このようなお手軽なのは邪道だと以前は思っていたが、考え方も変わる。NHKのこのシリーズはなかなかしっかり作られていて、ポイントを絞った上で踏み込んでいる。難解と評されることも多いウィトゲンシュタインなどは、いきなり著書に挑むよりも入門書を取っかかりにした方が理解が進むだろう。言葉や言語について考えることがよくある私には、惹かれる題材だ。言葉は生活や他者とのコミュニケーションの中での役割こそ肝心で、私たちの心もまたそこに立ち現れてくる。そして現代のAIは言葉を理解するのかとの問いかけも、とても興味深い。2026/04/26
GELC
15
人間の本質とは何か、考えるきっかけを与えてくれる一冊だった。AIは身体レベルで感覚・感情を体験できないが、われわれが本や物語を通じて言葉で理解することと、何か違うのか? 予測不可能生が人間性の鍵の一つだろうが、AIにそれを期待する未来があるのか? 非常に難しい。ただ、なんとなくだが、言語は人間の意思を最も的確に現すことができるツールだが、あくまでツールに過ぎず、それは本質ではないように感じた。番組で振り返りつつ、思索を深めていきたい。2026/04/07
電羊齋
13
初めてウィトゲンシュタインに触れるにあたって、まず本書を読んでみた。ウィトゲンシュタインの生涯とその思想がわかりやすく紹介されており参考になった。哲学と言語について追究して導き出された思想に自分の固定観念が揺らぐ面白さを味わえた。そして、言語から哲学とは?人間とは?という問題を追究するのは確かに言語学や近年の生成AIにも通じる問題意識だと感じた。これからウィトゲンシュタインをしっかり勉強してみようと思った。2026/05/04
syuu0822
8
言語ゲームは確かに斬新な考え方ですね。言語が無いと科学も発展できないので、こういった点で哲学は重要だなと感じました。第4回の心については、引きこもりの人など他者とコミュニケーションを全く取らない人は心が無いのか?という疑問が残りました。2026/05/10




