出版社内容情報
災禍に向き合い、乗り越えるために
大震災、台風、豪雨、そして感染症――。災害が相次ぐこの国で、私たちに求められている知恵とはなんだろうか。寺田寅彦『天災と日本人』、柳田国男『先祖の話』、セネカ『生の短さについて』、池田晶子『14歳からの哲学』の4冊から、自然・死者・時間・自分との「つながり」を考える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
101
この本は若松さんがテレビで行ったものをそのままに収めたものです。寺田寅彦から始まり柳田国男、セネカ、池田晶子とその人々の考え方や著書を通じてつながりを考えていくものです。池田さんの「十四才からの哲学」まで非常にわかりやすい言葉で語ってくれています。2021/05/13
アキ
91
今月の100分de名著は若松英輔が取り上げる「天災と日本人」寺田寅彦・「先祖の話」柳田国男・「生の短さについて」セネカ・「14歳からの哲学」池田晶子の4冊。災害も死も突然やってくる。災害とは、生きることと死ぬことに向き合うことを余儀なくさせるもの。4冊ともに生と死について、そして死者とは何かを考えさせられる著作である。そしてこの4冊すべてが、死者との対話でもある。死者は生きているものの傍らにいる。日本は自然が作り出した列島であり、世界の中でも自然災害が多い国。日々生きることを真摯に受け取りたい。2021/03/25
きみたけ
59
東日本大震災から13年経ったんですね。2021年3月にNHKのEテレで放映された「100分de災害を考える」4話分。大震災、巨大台風、感染症など、予測不可能な災禍が相次ぐ中、古今の名著を読み直すことで「生きる力」「危機に向き合う姿勢」「未来を拓く叡知」を学び、現代の私たちに通じるメッセージを読み解いた一冊。第1話「天災と日本人」寺田寅彦、第2話「先祖の話」柳田国男、第3話「生の短さについて」セネカ、第4話「14歳からの哲学」池田晶子。2024/03/17
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
29
【1回目】寺田寅彦(自然とのつながり)、柳田國男(死者とのつながり)、セネカ(時とのつながり)、池田晶子(自分とのつながり)の4人の著書を、「つながり」を共通項として取り上げていた。しかし、いかに若松さんとは言え、この4人の著書を、各25分で紹介するのはいささか無理があるように思う。放送では一か月ずつを使ってほしかった。垣間見えたのは、生命(いのち)ないし、魂の不滅であるということだろうか。2021/03/09
Eric
22
1.寺田寅彦は災害論メインだったが、その後(2.柳田國男の死者論、3.セネカの時間論、4.池田晶子の哲学論)は日々生きる私達の自省を促す内容。2、4に関しては、たまたま読んでいる『時間の比較社会学(真木悠介著)』にもっと深掘りして書かれていた。2021/03/13
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