NHKテキスト 100分de名著 2019年10月
西田幾多郎 善の研究 - 人は誰もが生かされている

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  • サイズ A5判/ページ数 121p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784142231041
  • NDC分類 028
  • Cコード C9410

出版社内容情報

その文章を3行読めたら、あなたの人生が変わる──

日本一難解な書として呼び声高い『善の研究』。しかし、読む順番を変えれば、意外なほどに腑に落ちる。戦後に人々の渇いた心を潤した哲学には、どんな人生への示唆が詰まっているのか。「知と愛」「善」「純粋経験」……西田幾多郎がその過酷な生涯でつむいだ言葉の数々から、「生きる」ことの本質を見出していく。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

れみ

77
NHK-Eテレ「100分de名著」テキスト。今回は日本初の哲学書。うーん非常に難しい…!「宗教という姿をとらない宗教」とか「そのもの(人)を知ろうとすることと、そのもの(人)について知ろうとすることの違い」とか、あ!と思うところも所々あるにはあるけど、抜粋されてる文章も解説文もなかなか頭に入ってこない。そんな絶望的な気分のなか、第4回で「善の研究」以外に西田幾多郎さんに出会える窓を提案してくださっているのは一筋の希望になった。随筆ならなんとか読めそうな気もする。放送はあと2回残ってるので頑張って見よう。2019/10/19

ころこ

43
利他や愛に着目する著者の読解は、哲学というよりも自己啓発です。自己啓発とは、入り口は様々だが、どれも同じ言葉や考え方にたどり着くというものです。著者の他の読解と比較して、今回も同様のことを言っていないでしょうか。様々な読解が繋がっていると評価するのか、テクストを通じてじつは自分の心を読んでいるだけだと批判するのか、それぞれの立場で考えて下さい。本書を読む限り、西田哲学は現象学です。西田が明治維新から敗戦までを生きたように、日本の近代をどう考えるか、東洋哲学と西洋哲学の狭間についてどう考えるかと不可分です。2019/10/08

おさむ

41
有名な哲学本ながらその難解さで知られる「善の研究」。こんなとき、100分de名著は役立ちます。誤解を恐れず、ざっくりまとめれば、善は私たちの中に種としてある。それを行為によって見出し、体得しなければならない。まだ見ぬ未来や外の世界を凝視するより、己の中のすでに在るものを見つめる。思想や思慮分別、判断は私たちの眼を曇らせる。不要なものを極限までけずり、知と愛のはたらきを活かし、自分と対象が一つになる。用語は難解ですが、禅の世界観に通じるものがあることがわかり、勉強になりました。2019/11/12

速読おやじ

39
ありのままの世界(実在)を自分の価値観を伴わずに見ることが純粋経験ということか。色々なモノを引き算することで、ようやく真実が見えてくることなのかもしれない。西田幾太郎は両親、兄弟、妻、子供との死を連続して迎えている。そういう経験も自身の哲学に影響を与えたか。西田のこの短歌は心に染みる「世をはなれ人を忘れて吾は唯己か心の奥底にすむ」。西田哲学は「あたま」(思考)だけでなく、「こころ」(思索)に加えて「いのち」(思惟)を使って行うことのようだ。まだまだ理解が足りないが、少しだけ西田哲学に触れることができた。2021/07/30

しょうじ@創作「熾火」執筆中。

31
【1回め】西田哲学=絶対矛盾的自己同一とは、「難しい」ことの代名詞として、ややもすれば揶揄の対象となることもあると考えていた。しかし、生と死、瞬間と永遠など、相容れず、相反すると思われているものが、実は相即の関係にあることを言っているのだと若松氏は解説している(のだと思う)。仏教では、「即」「不二」という重要な考え方があり、そうした考え方に近しいのだと受け取った。また、「日常」こそが、哲学的な思惟の土壌であるという考え方にも励まされた。2020/05/19

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