NHKテキスト 100分de名著 2017年3月
宮沢賢治スペシャル - 永久の未来形これ完成である

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  • サイズ A5判/高さ 21cm
  • 商品コード 9784142230723
  • NDC分類 028
  • Cコード C9495

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

り こ む ん

45
宮沢賢治の作品はあまり解説を読んではいけないと思ってる、どちらかと言うと、読むより感じる。感覚的なモノが大切にしたい気持ちが強い。ただ、作品を読むにあたり作家の人となりを知りたいと思ってしまうのもあり、今回は番組も会わせて、改めて宮沢賢治とは?と。振り返ってみた。このテキストで、「雨ニモマケズ」の解釈がちょこっと衝撃だった…言われてみれば…この言われてみればが嫌なのだけと…言われてみればそうとも感じる…手帳に書き付けている…手帳って人に見せるものではないプライベートの部分であると思うと…2017/03/26

ころこ

30
普通、童話は教訓など分かり易さを解釈することに終始しがちだが、ここでは賢治の「わからなさ」の感覚を論点にしている。独特のオノマトペも多数引用され、議論になっている。そのオノマトペに何か意味を見出そうとする、それ自体が無意味である。同様に固有名の響きも賢治のオノマトペの一種なのではないかとさえ思える。当時の時代背景により解釈を許す箇所は、現実に引き戻されて作品世界が消えてしまう感覚を覚える。解釈しないという解釈、その滓が賢治作品の忘れ難さにつながっている。2022/10/05

❁Lei❁

26
宮沢賢治の代表作を取り上げ、彼の人生の軌跡とともに読解してゆく入門書。風や死の予感など、賢治作品を読むにあたって注目すべきポイントが丁寧に解説されています。主流の説と著者が妥当だと考える説の両方が紹介されていて参考になりました。さすがに賢治研究書を読み尽くした先生なだけあります。また「これはあくまでひとつの解釈です」というスタンスで、読者にも考える余地を与えてくれる姿勢が素晴らしいと感じました。賢治作品の読書案内としても、研究の指針としても優れている本です。2022/02/22

としP

24
繊細で優しさに満ちた作品が素晴らしい!賢治は感じるままに作品を描いたという。だからこそ、読者にも感性に任せて作品を解釈する幅の広さを与えることができるのだろう。例えば『永訣の朝』。亡くなった妹トシに対する想いが溢れている。「あめゆじゆとてちてけんじや」の解釈は様々あれど、次の解釈が好きだ。「あめゆじゆ」とは「甘雪」を方言が混じったイントネーションで発音したもので、雪に砂糖をかけたものだ。子供が食べることがあるらしい。つまり、賢治とトシが幸せに過ごした幼い日々を想起させる表現だという解釈がしっくりくる。2017/05/05

ぐっちー

19
定期的にミヤケンワールドに浸りたくなる自分ですが、今月は〈100分de名著〉が扱ってくれており、嬉々としてテキスト購入。改めて、賢治の感覚の広さと奥行きを思い知りました。声にならない悲しみも、何がなんだか分からないお話しも好きです。「ほんとうの幸い」とは何か。永遠の問いかけに歎息するばかりです。テキストに取り上げられている作品をそのまま収録して文庫化して欲しい。2017/03/19

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