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産巣日(むすび)の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
esop
64
実存は本質に先立つ/人間は自由の刑に処せられている=人間は自由に運命づけられている/人間はまず先に実存し、世界内で出会われ、世界内に不意に姿をあらわし、そのあとで定義されるものー人間はあとになってはじめて人間になるのであり、人間はみずからがつくったところのものになるのであるー人間の本性は存在しない/決定論は存在しない。人間は自由である/人間は人間自身の中に閉ざされていると考えるのではなく、投企という絶え間ない「乗り越え」と、人間的な「主体性」を結合させるヒューマニズム、これが実存主義的ヒューマニズムである2024/09/06
ももたろう
30
再読。愛すべき哲学者サルトル。彼の思想の裏には巨大な人類愛がある。今、自分の中で相反する考えが互いに引っ張り合い、分裂しそうになっている。単なる考え事ならいいが、生に直結する事柄だから避けられない。だからサルトルを読んだ。厳しいからだ。『自由には責任が伴う。お前の選択は自由だ。だが、その選択から生じる全責任をとる覚悟はあるのか。覚悟があるなら自由に選べ。人は自らがつくるところのものとなる』と。この世の偶然性を見つけ、行動が人を定義するとし、その思想通りに生きたサルトルは偉大だ。然し、この世は偶然なのか。2017/02/01
fseigojp
28
第二次大戦後、一世を風靡した不条理の哲学2015/11/13
茉莉花
27
実存は本質に先立つ。道具は普通その目的があってから存在するけど人は存在してからその目的を見い出す。その考えにまず衝撃を受けましたね!いつか彼の本「嘔吐」を読みたいと思います!因みに嘔吐とは実存が偶然の産物、不条理だと悟る時の嫌悪感を表してるそうですが実際彼は生ものが嫌いで日本で刺身を無理して食べて本当に嘔吐してしまったとか笑 しかし偶然性としか考えられない人生の中で芸術は必然的な秩序とサルトルが自覚したことに共感を持ちました。あと、アンガジェ!自分の身に起こることを受け入れるのではなく引き受けること。無理2016/07/09
テツ
21
先日友人に貸していたのが返却されたので再読。サルトルの実存主義。誰もが一度は耳にしたことがある「実存は本質に先立つ」という言葉の重さ。全ての存在に意味はない。ぼくもあなたも存在していることに意味はない。だからこそ意味を創り出す。自由に、自由に。人間は一度存在したのなら自分自身を創り上げていかなければならない。意味のないところに意味を。自由に、自由に。そう正しくサルトルの言うように自由という呪いを受けながら、ぼくたちは自らを構築し続けていくんだ。2019/12/19