出版社内容情報
テクノロジーの進歩はどうあるべきか?
NHKブックス創刊60周年記念、名著復活第一弾!
「科学はすべて哲学として始まった」――あらゆる学問は「哲学と科学の関係」から湧き出て来ると見る立場から、一世を風靡した哲学者が、AIやバーチャル技術の進歩が著しい現代社会で、それらをどう考えればいいか、基礎知識を伝授する。とくにその現代的な意義について、山本伸裕氏(日本倫理思想史専攻、東京医療保健大学)がわかりやすく解説する特別原稿付き!
内容説明
よりよい生を送るための学問とは。AIやバーチャル技術の発展が著しい現代、私たちは「テクノロジーの進歩は止められない」と思っていないか。その考えが現在の世界の破局を招いているのではないか―本書は、日本文化に根差した哲学を探求した碩学が、科学と哲学の関係を一般向けに話したラジオ講座の書籍化。学問を科学と哲学に分け、空間/時間、法則/原理、分析/直観などの対比によって両者の本質を明らかにして、それぞれが互いを取り込んで発展する仕組みを示した。学問が歴史を創造すべきことを提言した不朽の名著、復刊。
目次
第1章 愛知の心
第2章 哲学と科学の相違
第3章 哲学の方法
第4章 科学の方法
第5章 哲学と科学の相補
第6章 真理への意志
第7章 哲学と個性
著者等紹介
澤瀉久敬[オモダカヒサユキ]
大阪大学名誉教授。1904年、三重県伊勢市生まれ。京都帝国大学文学部哲学科卒業。同大で西田幾多郎・九鬼周造の教えを受け、ベルクソンを中心に現代哲学を専門とした。政府招聘留学生としてフランス留学。帰国後、京都帝大講師、大阪帝大講師・教授。文学博士・医学博士。日本における医学哲学の創始者として知られる。1995年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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