出版社内容情報
陸海軍の学校では敗戦後まで英語教育が行なわれていた。当時の生徒が使用した教科書や残された手記の分析などから、知られざる教育の実態に迫り、それらが戦後に遺したものを明らかにする。
内容説明
幕末に本格化した外国語教育は近代陸海軍創設に礎となり、日本の帝国主義の道のりを下支えしてきた。一方、その終焉をもたらした一因も外国語教育にあった。陸海軍の制度的問題と教育戦略の欠如が結びつき、現地での軍事行動に支障をきたすまでに至った。はたして軍エリートの養成学校でいかなる教育が行われていたのか。当時の教科書や残された手記の分析、生存者への取材から、その実態に迫るとともに、戦後日本への連続性を明らかにする。
目次
序章 英語教育の敗戦
第1章 近代陸海軍の創設と外国語(幕末の軍制改革と西洋列強;明治政府による日本軍の近代化)
第2章 日本軍の外国語教育はどう変遷したか(日清・日露戦争から第一次世界大戦へ;軍縮期からアジア・太平洋戦争まで)
第3章 アジア・太平洋戦争期の英語教育(昭和陸軍の英語教育;昭和海軍の英語教育)
第4章 戦後日本の再建と英語(英語教育の振興策と親米国民の育成;旧日本軍の語学的遺産;戦前と戦後の連続性)
著者等紹介
江利川春雄[エリカワハルオ]
1956年、埼玉県生まれ。和歌山大学教育学部教授。博士(教育学)。専攻は英語教育学、英語教育史。神戸大学大学院教育学研究科修了。現在、日本英語教育史学会会長。著書に、『近代日本の英語科教育史』(東信堂、日本英学史学会豊田實賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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壱萬弐仟縁
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松本直哉
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