内容説明
宮崎アニメに繰り返し描かれる圧倒的な破局と、それを何度も超えていく子どもたちの躍動。宮崎アニメで育ち今や中年となった著者が、我が子とともに再び宮崎アニメを見つめる中で、そこに込められた宮崎駿の絶望と希望に向きあう。ジブリ中期以降の「飛翔から変身への変化」の背景にある、宮崎駿の抱く時代への危機感とは何か。家族・自然・労働・日本…物語に埋め込まれた想いを、全キャリアを詳細にたどり浮き彫りにする渾身の作家論。
目次
序章 宮崎駿にとってアニメーションとは何か―ジブリ前史まで
第1章 子どもと神々―『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』
第2章 成熟と零落―『魔女の宅急便』『紅の豚』
第3章 廃墟と複製(ジブリとディズニーと神々の王国)―『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』
第4章 家族と爆発―『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』
第5章 遺言と新生―『風立ちぬ』と「その先」をめぐって
第6章 神々の物語のために―『風の谷のナウシカ』を産み直す
著者等紹介
杉田俊介[スギタシュンスケ]
1975年、神奈川県生まれ。批評家。法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻修士課程修了。『すばる』『ユリイカ』などさまざまな媒体を舞台に文学、アニメ、漫画などの批評活動を展開し、作家の核心に触れる読解で高い評価を受ける。また、ロスジェネ問題にも深くかかわり、その論考が注目される。現在、障害者ヘルパーとしてケアの現場に従事するとともに、親として子育てにあたっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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