内容説明
格差社会から地域紛争まで、喫緊の課題をどう読み解くか。現実的な社会変革をめざす思想として、近年注目されるアメリカ発のリベラリズム。社会全体の「平等」と個人の「自由」の両立を構想することで、自由をめぐる現代的課題を考察したロールズの正義論からリバタリアニズムにコミュニタリアニズム、ネオコン思想まで。リベラリズムを中心とするアメリカ現代思想のあらましを、時代背景とともに明快に解説し、日本をはじめ現代の思想状況にリベラリズムが与えた影響を探る。
目次
アメリカ発、思想のグローバリゼーション
1 リベラルの危機とロールズ(「自由の敵」を許容できるか―戦後アメリカのジレンマ;自由と平等を両立せよ!―「正義論」の衝撃)
2 リベラリズムの現代的展開(リバタリアニズムとコミュニタリアニズム―リベラルをめぐる三つ巴;共同体かアイデンティティか―文化をめぐる左右の戦争;ポストモダンとの遭遇―リベラルは価値中立から脱却できるか)
3 ポスト冷戦期のリベラリズム(政治的リベラリズムへの戦略転換―流動化する「自由」;“帝国”の自由―「歴史の終焉」と「九・一一」;リベラリズムから何を汲み取るべきか)
著者等紹介
仲正昌樹[ナカマサマサキ]
1963年、広島県生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了。現在、金沢大学法学類教授。専攻は、政治思想史、比較文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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