内容説明
欧米列強の東アジア進出という荒波に巻き込まれ、日本が幕藩体制から明治新政府へと国のかたちを変えた時代。外交にこそ、「独立国日本」としての国家の存亡がかかっていた。英国に拒まれ、それでもゼロから外交の術を確立した鮫島尚信や、文化も含めた日本の品位の確立を実現しようと奔走した森有礼。若きふたりを中心に、花房義質や青木周蔵など青年外交官たちが、不平等条約改正と東アジアの平和安定を実現するために、老練な交渉相手と駆引きし、時に社交の舞台を見事に踏む奮闘を描く。外交不在の日本に問う、「はじまりの日本外交」の情熱がここにある。
目次
序章 せまり来る東アジアの暗雲
第1章 ニッポンの「夜明け前」
第2章 青春外交官、奔走
第3章 交法学未ダ開明ナラズ
第4章 アジア外交の季節
第5章 条約改正を実現せよ
著者等紹介
犬塚孝明[イヌズカタカアキ]
1944年神奈川県に生まれ、東京に育つ。1968年学習院大学経済学部卒業。文学博士(法政大学)。武蔵大学人文学部講師などを経て、鹿児島純心女子大学国際人間学部教授。専門は日本政治外交史・日欧交渉史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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