内容説明
伊勢、大和、近江、山城の国々に四囲をかこまれた伊賀国黒田荘。悪党と呼ばれた黒田荘の住民たちは、東大寺との長年にわたる戦いの中から中世の慣行である自力救済を克服するために一揆という作法を選び取り、惣という強固な水平型の民衆結合を実現していった。黒田悪党たちが、タテの原理で天下を統一しようとする戦国大名の前に敗れ去っていくまでを在地に密着しながら克明に描き出す。
目次
はじめに―荘園と一揆の時代
第1章 寺院大衆の登場
第2章 信仰の中の経済―重源と黒田荘
第3章 黒田悪党の登場
第4章 悪党化する黒田荘
第5章 戦乱の中の伊賀
著者等紹介
新井孝重[アライタカシゲ]
1950年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。早稲田大学大学院博士課程修了。独協中学・高等学校教諭を経て、独協大学経済学部教授。専門は日本社会史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。