出版社内容情報
駿台・河合・代ゼミ。伊藤和夫、小田実、金ピカ先生……なぜ高校より面白かったのか?
大学受験に失敗したら予備校に行けばいい――昔は皆そう考えていたし、浪人生はドラマの主人公にさえなった……今は昔。なぜこうも変わったのか。本書は1970~90年代を「予備校文化」の黄金時代として描き、推薦・AO入試優勢の現代が見失った「学問への入口」として予備校を捉え直す。
【目次】
内容説明
駿台・河合・代ゼミ。伊藤和夫、小田実、金ピカ先生…なぜ高校より面白かったのか?浪人生への憧れすらあった時代から、推薦・AO全盛の現代へ。学問への入り口となった「予備校文化」の実態を解き明かす。
目次
第一章 いま予備校はどうなっているか
第二章 草創期の興亡―明治から戦中期まで
第三章 拡大期の群雄割拠―戦後から最盛期まで
第四章 爛熟期の寡占・淘汰・発展―八〇年代から現代まで
第五章 予備校のアイデンティティ―その効用とトラブル
第六章 予備校文化とは何か―束縛をはね除けた不気味なアナーキスム
第七章 「文化」を創り出す人びと―駿台フォーラム・文教研・ベ平連
第八章 未来の予備校―少子化に向けたサバイバル
著者等紹介
小林哲夫[コバヤシテツオ]
教育ジャーナリスト。1960年神奈川県生まれ。94年の創刊から『大学ランキング』編集担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
稲岡慶郎の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
106
地方の県立高校出身者には全く無縁の存在だった予備校。お世話にならずとも大学に行けたよき時代でありよい地域だったのだろう。明治時代からの予備校の栄枯盛衰の歴史が面白い。地域の特徴ある中堅予備校が、共通一次の導入で三大予備校へ一気に寡占化。受験がデータ産業になったのだ。経営環境の悪化の原因は、少子化以上に、大学入学者の半数以上が学校推薦型/総合型選抜になったことだというのにも驚く。学校教育法の制約を受けない独自の予備校文化があるというのも理解した。それにしても、「予備」校というのは変な名前だと思うのだが…。2026/07/01
モルク
88
予備校創設期、三大予備校中心期、そして少子化の影響下の現在。私が高三の時(遥か前)初めて夏期講習を受けた。当時地方は地元国立大至上主義、東京の私立大志望者はずいぶん前に退職しであろう何を言っているかわからない元高校教師をあてがわれ失望した覚えが…。夫は浪人中「城北予備校」、なぜそんなマイナーにって思ったけど本作を読み伝統校と知る。今は浪人する人が減り予備校も現役シフト更に中学受験に移行、時代は変わる。一般入試は少数派。スポーツ選手やタレントで一般入試と知るとオーッとなるのは私だけだろうか。2026/09/09
けぴ
38
予備校の歴史を詳細すぎるほど述べた一冊。予備校に行ったことが有れば、本書の中にマイベスト講師を見つけて懐かしく思うのでは?駿台の伊藤和夫はその中でもトップクラスでしょう。今でも『英文解釈教室』はとってあります(笑)。現在は現役志向であること、リアルよりネット授業がコスパ、ダイパに優れることからかつての三大予備校は苦戦をしているようだが文化遺産として残って欲しいものです!?2026/07/09
海燕
38
予備校の歴史を概観する労作。私が育った地域は河合塾の本拠地で、駅前には他の大手予備校もあった。全国津々浦々に三大予備校は進出しているものとこれまで思っていたが、そうではないようだ。子どもが多かった時代でさえ、採算が見込めなかったということか。中小規模の予備校は厳しい淘汰の歴史だ。私が受験生だった平成初期は、まだ衛星だのネットの活用はなかった。講師と受験生が真剣に向かい合う、そんな場も多かったと思う。高校とは違い講師の振る舞いも自由で、政治的な発言もアカデミックさもあった。時代の移ろいを感じ、郷愁も漂う。2026/05/02
おかむら
32
大学受験予備校の歴史を明治時代から現代のスタサプまで! 教育史の中でもまともに誰も調べようとはしなかった「予備校」の歴史をめっちゃ詳しくまとめた1冊。塾と予備校の専門誌「月刊私塾界」連載。←こういうマニアックな世界が好きだわ。駿台代ゼミ河合塾がみんな一族経営って知らなかったー。あと林先生より前に金ピカ先生っていたなーとか。あと懐かしかったの駿台予備校の英語の参考書「基本英文700選」、いやあこれ半世紀ぶりくらいに思い出したよこの本はほんとにお世話になったもんだわ。2026/07/15




