出版社内容情報
これは、もう一つの「日本のいちばん長い日」だ。
あの日、51歳の徳川夢声は、天皇の声に「肉体的感動」を覚えて打ち震えた。
あの日、36歳の太宰治は、玉音放送を聞いて「ばかばかしい」と繰り返した。
あの日、27歳の高峰三枝子は、米兵に襲われはしないかと不安を抱いていた。
あの日、13歳の大島渚は、黙ったまま友人と将棋を指し続けた。
作家、映画監督、俳優、音楽家、歌舞伎役者、マンガ家……総勢130人超の敗戦体験を、膨大な資料にもとづいて再現する意欲作。鋭敏すぎるほどの感性を持ち合わせた者たちは、「あの日」をどう生きたのか。政治家や軍人ではなく文化人たちから描く、もう一つの「日本のいちばん長い日」。
内容説明
総勢135人の敗戦体験を膨大な資料に基づいて描き出す、もうひとつの「日本のいちばん長い日」
目次
序章 玉音放送
第一部 今日も明日もペンをとる(若者たち;文豪たち)
第二部 国敗れて、映画あり(東宝;松竹;大映)
第三部 それぞれの幕間(演劇・音楽;新劇;歌舞伎)
第四部 遅れてきた少年たち(未来の音楽家、映画人たち;未来のマンガ家たち;未来の作家たち)
著者等紹介
中川右介[ナカガワユウスケ]
1960年生まれ。作家、編集者。早稲田大学第二文学部卒業。出版社アルファベータ代表取締役編集長(~2014年)として、音楽家や文学者の評伝などを編集・発行。自らもクラシック音楽、歌舞伎、映画、マンガ、野球など多様な分野で旺盛な執筆活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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