NHK出版新書<br> 日本人にとってキリスト教とは何か―遠藤周作『深い河』から考える

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NHK出版新書
日本人にとってキリスト教とは何か―遠藤周作『深い河』から考える

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140886625
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0216

出版社内容情報

神とは、信仰とは、どういうものか? 霊性と宗教は矛盾しないのか? 

批評家、随筆家、そしてNHK「100分de名著」で最多の指南役を務める著者が、自身と共通点も多いキリスト教文学の大家の作品から、「日本人とキリスト教」を考察する意欲作。本書の軸になるのは、遠藤最後の長編『深い河』。著者はこの作品を「遠藤周作一巻全集」と呼ぶべきもので、遠藤の問いがすべて凝縮されている重要作と語る。神、信仰、苦しみ、霊性、死について……。それら一つ一つを章タイトルに据え、登場人物の言動を丹念に追いながら、そこに『沈黙』や他作品を補助線として用いることで、遠藤や著者自身はもちろん、多くの日本人キリスト教者が追究した大テーマ「日本的霊性とキリスト教の共鳴」を可能にする。

はじめに 日本的霊性とキリスト教
第1章 神について
第2章 死について
第3章 出会いについて
第4章 信仰について
第5章 告白について
第6章 苦しみについて
第7章 愛について
おわりに 復活について

内容説明

神とは、信仰とはどういうものか。汎神論の日本人が一神教のキリスト教徒になることは可能なのか。キリスト教文学の大家・遠藤周作の無二の親友であるカトリック司祭・井上洋治に師事し、いま最も精力的な活動を続ける批評家が、遠藤文学の集大成『深い河』を軸に、日本的霊性とキリスト教の交点を見出す。

目次

はじめに―日本的霊性とキリスト教
第1章 神について
第2章 死について
第3章 出会いについて
第4章 信仰について
第5章 告白について
第6章 苦しみについて
第7章 愛について
おわりに―復活について

著者等紹介

若松英輔[ワカマツエイスケ]
1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』にて第2回西脇順三郎学術賞、『小林秀雄 美しい花』で第16回角川財団学芸賞、第16回蓮如賞など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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trazom

96
刊行直後に「深い河」を読んだが、正直言っていい印象がない。余りにも多くの要素が込められているこの小説のテーマを、きちんと整理して読み解く力がなかったのだろう。若松さんが本書で引用している多彩な人たちの言葉から、改めて遠藤文学の懐の深さを教えられる…キリスト者の九鬼周造、岩下壮一、越知保夫、野村英夫、井上洋治、そして、井筒俊彦、西田幾多郎、鈴木大拙など。井上神父は「深い河」を曼荼羅と呼んだが、多様な思想をすべて受け入れながら滔々と流れるガンジス川に、遠藤周作さんが人生の集大成として込めた思いが伝わってくる。2021/11/09

ネギっ子gen

56
『深い河』という、代表作でありながら荒削りの“遠藤周作の霊的自伝”から、表題を考察した新書。著者によれば、遠藤は自らの棺の中に『沈黙』と『深い河』を入れてくれと言った由。当然の選書だろう(ただ、IFの世界だが、遠藤の命がもう少し長く与えられていたら、念願の『ヨブ記』に繋がる書物を書き上げ、その本も3冊目として棺の中に入れられた、と夢想する)。<日本人の心にあうキリスト教、それは井上と遠藤が生涯を賭して、発見を試みたものです。それはキリスト教を日本人の心の深みに響く言葉で語り直すということでした>。同感。⇒2022/08/10

原玉幸子

25
若松の、例えば「生活と人生」や「心耳」を引き合いに、そこにある人間の苦しみや悲しみを、「理念」や「思想」ではなく「霊性」という言葉に紐付けて表そうとしているところに、素敵な彼らしさを感じます。「宗教多元主義」は、実はひとつの物語を其々別の切り口で切り取っただけとの私の考えそのものと思い、独り善がりの瞠目もありましたが、それよりも、大拙、九鬼、井筒の著書を齧った程度の私にとって「日本人とは」や「東洋根本発想とは」は、一生到達出来ない、知への羨望を感じました。真摯に反省しきちんと学びます。(◎2021年・冬)2021/12/09

チサエ

12
『深い河』を読んだあとでこちらを。『深い河』がより深まる。神さまは人と人との働きの中におられると何かの本で読んだけれど、偶然のような出会いでもそこに神さまはおられ、それを通して繋がりが出来ることも決して偶然ではないのだと感じられる。人にとって些細なちっぽけなことでも神さまは見ておられ、大いなる御手で私を守っていてくださる。読んでいてそんなことを思いました。遠藤周作作品は『沈黙』が有名だけれど、『深い河』も推せる。まぁ『沈黙』は実はまだ未読ですがー( ̄▽ ̄;)2023/03/10

田中峰和

7
作品としての評価は「沈黙」の方が高いし、小説的には成功しているが、遠藤氏にとっては「深い河」の方が思い入れのある作品のようだ。戦国時代、宣教師の布教であれだけ信者を増やし、殉教者まで出したのは仏教に比べはるかに普遍的で理解しやすかったからだろうか。「人生」と「生活」という二つの概念を考え続けた遠藤氏は、この作品によって、読者にも考えさせ理解を得ようとしているが、果たしてどれほどの人が理解したのか。日本を植民地にしようとして派遣された宣教師に邪念はなかったのか。キリスト教との出会いの条件が信仰を再考させる。2022/11/11

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