内容説明
二刀流でメジャー新人王となった大谷翔平は間違いなく天才だ。しかしもし大谷が「初めてメジャーに挑戦した日本人」だったらあれほどの成功を収めただろうか?本書は大谷の異能を詳説しつつ、昭和に来日した助っ人“ガイジン選手”の活躍、平成に渡米した野茂英雄らの苦闘をたどって「大谷現象」の背景をエピソード豊かに解き明かす。50年以上日米両国の野球を見てきたベテラン作家による、誰にも書けなかった野球論。
目次
第1章 天才の驚異的な修正能力
第2章 規格外の新人王へ
第3章 助っ人ガイジンは日本をどう変えたか―王を引き留めた“空気”
第4章 2人のパイオニアは何と闘ったか
第5章 誰が米国人の日本人観を変えたか
終章 一高からオータニまで
著者等紹介
ホワイティング,ロバート[ホワイティング,ロバート] [Whiting,Robert]
1942年米ニュージャージー州生まれ。米空軍に入隊し、62年諜報任務で初来日。除隊後、上智大学で政治学を専攻。著書多数
阿部耕三[アベコウゾウ]
1948年生まれ。早稲田大学文学部英文科卒。96年から夕刊フジ・ロサンゼルス特派員として2年間大リーグを取材(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
48
2019年3月刊。2018年大リーグ初年度の大谷は、打者で打率.285+22本塁打、投手で4勝2敗+防御率3.31。二刀流への挑戦は日米で好意的に受け止められている。しかし両国の野球における交流が前向きになったのはつい最近。本書は日本で働いた米国人選手、メジャーに挑んだ野茂やイチローの足跡を、インタビュー内容、差別の話やスキャンダルまで含めて振り返る。中でも野茂は「野茂以前、野茂以降」と言える特別な存在だと称賛する。野茂は「空気に忖度して何かやってるフリをする」という悪しき因習に気づかせてくれたと私は思う2021/05/09
シャコタンブルー
29
大谷の同僚マイク・トラウトがエンゼルスと12年間総額で471億円(年棒で約40億円)の大型契約をした。いったい何に使うのだろう!? そのトラウトも大谷を評して「かれほど素晴らしい人間は見たことがない」。彼の素直な人間性はアメリカでも愛されいる。あと2年経てば200億円が入るのに5000万円で入団し、金ではなく野球で世界一になるためのさわやかな姿勢が人々のハートをつかんだ。著者は今期の大谷を「40本塁打し、ハリウッド映画が製作され、ティラー・スウィフトと親密になる」と半分冗談半分本気で予言しているが(笑)。2019/05/17
yyrn
24
なぜ大谷選手が米国でJoy to watch(見るのが楽しい選手)と言われているのか。メジャーでの活躍を過不足なく取り上げて、そのインパクトや現地での評価を教えてくれる本。日米の野球や社会事情に詳しい作者の本領が如何なく発揮されている。加えて24年前、当時誰も考えもしなかった日本人のメジャー進出に大きな風穴を開けた野茂英雄の無謀とも思われた挑戦の話や、その後を追ったイチローや松井秀喜の活躍にも触れつつ、さらにそれ以前の数々の助っ人外人選手の存在も紹介し、それらがあって、いまの大谷があるとも言っている本。2019/05/06
みこ
17
恐らくタイトルで損をしている。野球を少しでも知っている人間ならなぜと問われても見ればわかると言いたくなる。なので当初はスルーしていたが、ふと手に取ってパラパラ眺めていたら、どうやら大谷の話題は前振りで日米野球比較文化論のような内容だったので買ってみた。内容に関しては野茂騒動やイチロー出世譚のようにわざわざ外国人ライターに言われなくても知っていることもあれば伊良部騒動のように当時あまり表に出てこなかった話題もあり。値段分楽しめるかと言われれば微妙。あと、現在既婚者である松井の趣味をそこまで掘り下げなくても。2019/05/06
スプリント
16
日本のアンダーグラウンドとプロ野球に詳しいロバート・ホワイティング氏による日本人メジャー選手評論です。 裏事情も散りばめられているところが一般のスポーツ評論とは違いますね。2019/11/03
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