NHK出版新書<br> 真田丸の謎―戦国時代を「城」で読み解く

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真田丸の謎―戦国時代を「城」で読み解く

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  • サイズ 新書判/ページ数 235p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140884744
  • NDC分類 288.3
  • Cコード C0221

内容説明

勇将・真田信繁(幸村)は、「真田丸の戦い」で圧倒的多勢に無勢にもかかわらず、なぜ徳川軍を打ち破ることができたのか。そこには「日本一の兵」と称されるに相応しい大胆な戦略と、脈々と受け継がれた城づくりの知恵が隠されていた。城郭考古学の第一人者が、最新調査と史料の新解釈から真田氏の実像に迫るとともに、「城」を手掛かりに群雄割拠する戦国時代を読み解いた力作。

目次

第1章 真田信繁と大坂の陣(信繁の大坂入城;九度山脱出をめぐる逸話 ほか)
第2章 真田丸の謎に迫る(「幻」の真田丸;真田丸とは何だったのか ほか)
第3章 真田氏の城づくり(武人らしからぬ真田信繁;真田丸のルーツをたどる ほか)
第4章 戦国の城から天下人の城へ(城の始まりは弥生時代から;時代によって変化してきた山城の性質 ほか)
終章 真田丸を歩く(真田丸の痕跡;三光神社と宰相山 ほか)

著者等紹介

千田嘉博[センダヨシヒロ]
1963年、愛知県生まれ。奈良大学学長。奈良大学文学部文化財学科卒業。名古屋市見晴台考古資料館学芸員。国立歴史民俗博物館助教授等を経て、現職。大阪大学博士(文学)。専門は城郭考古学。2015年、濱田青陵賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

109
真田丸の通説を大きく覆す説が興味深かったです。真田丸は単なる大坂城の出丸ではなく、1つの独立した城郭であったという説を取り上げ、その謎へと迫っていました。まだ発掘調査が終わっていないようですが、その概要をつかむことで、信繁がいかに力のある武将だったかがわかります。また、他の戦国大名たちの城の分析もなされており、「城」をキーワードに戦国時代を解明していく視点が面白いと思いました。2016/11/10

Kentaro

32
大阪夏の陣や冬の陣を通して、徳川家に相応の痛みを与えた真田信繁は、江戸時代に入ると、庶民の幕府に対する反発や、反体制的な不満を反映してか、徳川幕府の祖にして東照大権現という神にまで祭り上げられた徳川家康を苦しめ、庶民のヒーローとして愛されるようになった。 そして信繁の活躍には様々な尾ひれがついて、肥大化した英雄像が形作られるようになります。いつしか幸村という名前で呼ばれるようになったのは、ヒーロー物語としてフィクションの登場人物名が発端だ。 本書は真田丸の本来の大きさの新説も紹介している。2019/07/25

さつき

19
従来、真田丸は大坂城の弱点であった南方を守るために作られた「丸馬出し」だとされてきました。著者は『浅野文庫諸国古城之図』という図面集の絵図と、実際の地形などから真田丸は惣構との間に200メートルの谷で隔たれ孤立した小城だったとしています。あえて徳川方の目標となり、敵をひきつけるために築いたのだろうとのこと。圧倒的多数の敵を目前に控え、背水の陣の決意で真田丸に籠った信繁。読んでいて胸が熱くなりました。大河ドラマ真田丸を見るのがますます楽しみになります。2015/12/10

のぶさん

7
城跡考古学の視点から真田丸がどういうものであったかを解説。また、真田氏が築いた他の城についても言及している。そこから、真田信繁が当初から英雄として招かれたわけではなく、外様の立場でベストを尽くそうという姿が浮かび上がってくる。2021/10/06

OKKO (o▽n)v  終活中

7
図書館 ◆多勢に無勢の真田丸、勝利の秘密は武田伝来の『城づくり』にあり! ◆著者曰く、よく引用される大坂の陣図はほとんどが「抽象図」、各家の戦闘記録あるいは真田家リスペクトの目的で大坂の陣の後に記されたもの。本書は、地勢を踏まえた記録として最近その価値が高まる『浅野文庫諸国古城之図』の分析と真田丸遺構の踏査により、真田丸は単なる馬出しではなく二重構造を持つ難攻不落の出城で、大坂城がヘタれなければ結果はあるいは、と推論 ◆三谷脚本は本書に影響受けてるように思えるが、やっぱえらいのは昌幸だ! 大河ファン必見!2016/09/27

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