NHK出版新書<br> 古語と現代語のあいだ―ミッシングリンクを紐解く

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NHK出版新書
古語と現代語のあいだ―ミッシングリンクを紐解く

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  • サイズ B40判/ページ数 205p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140884096
  • NDC分類 810.2
  • Cコード C0281

内容説明

わたしたちは、なぜか「古語」と「現代語」が別物だと考えてしまう。だが、古語ははじめから古語だったのではなく、現代語もいつまでも現代語ではない。隔絶しているようで、二つは地続きなのである。本書は、古典と近代の言葉の連続をたどり、「古語」と「現代語」を繋ぐ失われた輪を探すことで、日本人の国語観の幻想をはらい、古典の深奥に誘わんとする一冊である。

目次

きりぎりすはいまのこおろぎか
第1部 地続きの「古典」と「近代文学」(「白鳥は哀しからずや」考―近代に消えたリンク;反語考―地続きの文法;作者は事実を語るか―読み解きのミッシングリンク)
第2部 擬古文のなかの「古語」(擬古文とは何か―地続きと断絶の「古語」;「あやなし」考―宣長たちが作ったミッシングリンク;「おごめく」考―ミッシングリンクで生まれた古語;「たそ」考―『雨月物語』の古語をどう読むか)
第3部 歴史的仮名遣い論者のミッシングリンク(仮名遣いとは何か―人為的ルールというリンク;歴史的仮名遣いは美しいか―架空の表記というリンク;わたしならこう書く―教科書のミッシングリンク;捏造される伝統―文化人たちのミッシングリンク)

著者等紹介

白石良夫[シライシヨシオ]
1948年、愛媛県生まれ。九州大学文学部卒業。83年、文部省(現文部科学省)入省。教科書検定(国語)に従事しながら研究を続ける。2009年より佐賀大学教授。国語国文学専攻。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

7
新刊棚より。国語教師の指導書か(47頁)。誰でも教師ができてしまいそうだ、と錯覚を抱くが、そんなに単純ではないということだ。現実は、話を聞かない生徒もいたり、居眠りもある中で、一部のまじめな生徒が飽きないような、という、様々な対象に向けて最大公約数を語る。その指針が指導書にも思える。著者の解釈と現場教員との齟齬が吐露されている。検定外教科書も、理科にはブルーバックスにあるようなものがゆとり教育時代に出てきたので、国語の世界でも、余計に、検定外の解釈が許される。この柔軟性が、中教審、教委などにも必要か。2013/06/24

しんこい

4
古語といえども日本語なのだからどうして断絶を感じてしまうのか、と思っていたので読みました。専門家がやっていても、国語学と国語学史を混同して直さなくて良いものまで直したり、否定してしまったり、奥が深いです。2013/08/14

かふ

3
著者が「ミッシングリンク」という言葉を使っているのは古語も現代語も繋がっている。文法も時代と共に変化しているという主張。仮名遣いのルールは時代の要請で変化するは納得。ただ個々の作品による解釈はちょっと疑問に思うことも。まあ文学にこれが正解というのはないということなんで。2015/01/20

cronoq

3
現代日本語と古日本語は緩やかに繋がっている。決して、ある日突然、今日から現代語を使用します、となったわけではない。だから当然移行期もあるし、古文としてひと括りに捉える事にも問題点は多い。言われてみれは当たり前なのだが、今まであまり指摘されずにいたようだ。最後の仮名遣いの話も、至極正論だよね。2013/09/11

人間万事塞翁が馬

1
4月から、新しい職場に来たわけですが、最初は猛烈に不安ばかりで、ドキドキキドキドしてたわけですが、 今、メチャメチャ楽しいです。はい。 未知の分野なので、飛び交う言葉、開く資料、すべてが外国語のようで、よく分からないのですが、 それが反って新鮮なんです。 自分で言うのもなんですが、たぶん新しいことを勉強するのが好きなんだな、きっと。うんうん2018/04/18

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