内容説明
「二重らせん」構造を解明したワトソン、「普遍文法」を提唱し言語学に革命をもたらしたチョムスキー…限りなく真実を追い求め、学問の常識を逆転させた叡智6人。彼らはいま、人類の未来をどう予見しているのか。「科学に何ができる?」「人工知能の可能性は?」「情報社会のゆくえは?」―現代最高の知性が最も知りたいテーマについて語る興奮の書。
目次
第1章 文明の崩壊(ジャレド・ダイアモンド)
第2章 帝国主義の終わり(ノーム・チョムスキー)
第3章 柔らかな脳(オリバー・サックス)
第4章 なぜ福島にロボットを送れなかったか(マービン・ミンスキー)
第5章 サイバー戦線異状あり(トム・レイトン)
第6章 人間はロジックより感情に支配される(ジェームズ・ワトソン)
著者等紹介
吉成真由美[ヨシナリマユミ]
サイエンスライター。マサチューセッツ工科大学卒業(脳および認知科学学部)。ハーバード大学大学院修士課程修了(心理学部脳科学専攻)。元NHKディレクターであり、子供番組、教育番組、NHK特集などを担当。コンピューター・グラフィックスの研究開発にも携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
357
おそらく存命の人の中で最も社会に影響を与えてきた人たちのインタビュー集。やはりみなさん一家言をたくさん持っているなぁと感じた。個人的にはアカマイという会社をはじめて知った。2013/03/25
absinthe
313
良本。知の巨人達へのインタビュ。チョムスキ、ミンスキ、レイトンが面白かった。特に大きな政府、小さな政府に関してチョムスキとレイトンは正反対の主張をしている。それでもさすがに巨人。どちらも勉強になる。この手の本の限界として、テーマに対してページ数は少なすぎるがそれでもためになった。著名な教授のお薦め本が、小説ではSFばかりなのが面白い。売れ線の小説は主人公の名前が違うだけなど辛らつな言葉も・・・。2019/05/08
ehirano1
187
ジェームズ・ワトソンさん、本書の蒼々たるメンツであなただけだよ「近頃の若いもんは・・・」なんて言っているのは。あなただけ異次元・・・。ある意味流石なのかもしれませんwww。因みに、苦言を呈された近頃の若いもんっていうのは、超がつく天才MITの学生・・・。2014/12/21
新地学@児童書病発動中
127
知の最前線に立つ6人の人々と著者の対談集。自分の知らない世界を垣間見ることができて、新鮮だった。数学者のトム・レイトンの話が一番興味深かった。彼は学者でありながら、アカマイ社の経営にも携わっているそうだ。私達がネット上のある会社のウェブサイトを見る時は、直接その社のサイトにアクセスするのではない。アカマイ社のサーバーから供給されたページにアクセスするのだ。こんなことは全く知らなかったので驚いた。編者は6人に若い人に勧める本をたずねている。その中の2人がSFを勧めているのが、SF好きとして嬉しかった。2017/03/30
Gotoran
109
『銃・病原菌・鉄』の著者ジャレド・ダイアモンド、生成文法理論で言語学・哲学に変革を起こしたノーム・チョムスキー、『レナードの朝』の著者・神経科学者のオリバー・サックス、人工知能の父のマービン・ミンスキー、アカマイ創業者・数学者のトム・レイトン、そしてDNA二重螺旋構造を明らかにしたノーベル賞受賞者のジェームズ・ワトソン、以上6名の賢者達への知的対談集。教育、宗教、社会の将来について、対談を通して、読者に問題提起。現代社会への鋭い考察と様々な考え方を披露。知的好奇心を満たせてくれた。2015/09/29