内容説明
3・11後、にわかに高まる原発廃絶の声。しかし、コストが高く安定性の低い再生可能エネルギーで原発を無理に代替すれば、日本経済の崩壊は免れない―。エネルギーの安定供給とCO2削減を両立するカギは、天然ガスと分散型のスマートエネルギーネットワーク。巷に溢れるエネルギー論争の陥穽を検証し、歴史とデータから問題の本質を説き起こす、本物のプロによる啓発の書。
目次
第1章 エネルギー問題がなぜ重要なのか―人類の命と文明を支えるカギ(エネルギーとは何か;エネルギーは人命を守る;エネルギーがつくった文明史)
第2章 技術革新の陰に化石燃料あり―エネルギーは「量」より「質」で考える(化石燃料はなぜ近代化を促したのか;石油はなぜチャンピオンになったのか;エントロピーから考えるエネルギーと文明の関係)
第3章 虚飾にまみれたエネルギー論争―原発vs再生可能エネルギー対立の不毛(エネルギー論争のウソ;コストで比較する原子力と再生可能エネルギー;二元論者の奇妙な相似)
第4章 知られざる天然ガスの実力―世界的「ガス革命」に乗り遅れるな(「天然ガス後進国」ニッポン;葬られたガス・パイプライン計画;国際的にすすむ天然ガス革命)
第5章 二一世紀型の省エネとエネルギー安全保障―資源、地域の分散化がカギ(省エネの盲点;コジェネレーションの可能性;原子力代替は天然ガス+再生可能エネルギーで;エネルギーの安全保障)
著者等紹介
石井彰[イシイアキラ]
1950年東京都生まれ。エネルギー・アナリスト。エネルギー・環境問題研究所代表(石油天然ガス・金属鉱物資源機構特別顧問、早稲田大学非常勤講師・招聘研究員)。上智大学卒業後、日本経済新聞社記者を経て、石油公団で資源開発に携わる。1980年代末からは石油・天然ガスの国際動向調査分析に従事。ハーバード大学国際問題研究所客員、パリ事務所長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Miyoshi Hirotaka
中年サラリーマン
佐島楓
ANUNYAPHUM
lime@灯れ松明の火