内容説明
ソフトウェアを中心に今や世界のIT産業を牽引する存在ともなったインド。しかし、それは単なる近代化によってもたらされたものではない。その背景には数理科学の三〇〇〇年に及ぶ長い伝統があったのだ。古代文献にもとづいて過去を解き明かし、現在をフィールドワークで確かめ、インドを過去と現在から相互に照射する試み。
目次
第1章 インドの算数・数学教育
第2章 数字と数詞
第3章 科学の担い手
第4章 インド数理科学のはじまり
第5章 天才アールヤバタの世界
第6章 アールヤバタの後継者たち
第7章 インドの暦と占星術
第8章 生きている数理科学の伝統
著者等紹介
矢野道雄[ヤノミチオ]
1944年、京都府福知山市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了(梵語学梵文字)。現在、京都産業大学文化学部教授、国際科学史雑誌SCIAMVS(スキアームス)編集長。専門はインド学・科学。著書に『インド数学研究』(共著、恒星社厚生閣、第1回日本数学会出版賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たー
12
インド数学がどのように発展してきたのかをいくつか実例を上げて記述。新書の割りには濃い内容でした。2011/08/30
うちこ
9
わたしはヨガの教典にラックやコーティという数字が出てくる部分を読むと、いつも脳内で郷ひろみが「おーくせんまん♪おーくせんまん♪」と歌いだすのですが、そうでもしていないと数字が大きくて頭がおかしくなる。 この本を読むことでずっと気になっていた大きな疑問が解決したりして、おもしろくていっきに読んでしまいました。 そしてこれからはいちいち大きな数字にたじろがずにいられそうです。だってシヴァが数えあげたアーサナの数840万って、やっぱりおかしいもの!2019/04/05
ma2
1
今のインドではなく、昔のインドで数学者や天文学者がどのように知識を得て伝えたのかを述べた本。1000年以上前から高度な数学が存在したことがわかる。それを詩にして口伝で伝えたとか、そのへんがインド的。2012/08/03
渓流
1
思った本ではなかった。余談だが、暦に関する自分のプログラムを本の中で自慢げに書くことは、学者の心根が卑しい。2011/10/08
パトリシア
1
口頭伝承 圧倒的暗記 識字率の低さを一概に悪いと言えない2011/08/26
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