内容説明
日本の大学生にとって「就活」は、入学直後から始まる長くて苦しい儀式と化している。その不満は年々募りつつあるが、それは学生に公然と授業を欠席される大学や、採用活動に大きな負担を強いられている企業とて同様である。企業も学生も大学も望まない、いわば悪習ともなった「就活」の実態や問題点を浮き彫りにするとともに、三者が幸せな関係を保つための現実的な処方箋も提示する。
目次
第1章 就活が学生をダメにする(1)日本だけの奇妙な風習―自己分析
第2章 就活が学生をダメにする(2)空回りする大学の「就職サポート」
第3章 就活が大学をダメにする―大学は自らの価値を落としていないか
第4章 就活が企業をダメにする―ほんとうに欲しい学生を企業は採用できているか
第5章 自分作りをはじめよう―能力を磨くことが、就職への近道になる
第6章 就活を変えよう―学生、企業、大学が幸せになるために
終章 私たちは何をすればいいのか―学生諸君へ、そして彼らを見守る方々へ
著者等紹介
辻太一朗[ツジタイチロウ]
1959年生まれ。京都大学工学部卒業。(株)リクルートを経て、(株)アイジャスト代表取締役、(株)リンクアンドモチベーション取締役を歴任。延べ数百社の企業の採用を担当。数多くの大学で講演もこなす。10年、大学教育と企業採用の連携強化を支援する(株)グロウスアイ設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書初心者
12
弱い大学生をつくる就活の問題を指摘する本。確かに納得できます!大学の名前だけなら実質大学の入学試験前だけ頑張ればよくて、入学後の4年間はダラダラしていても構わないといってるようなもの。外国の大学と日本の大学で比較され日本の学力が低下しているのも納得できます!2014/06/28
ステビア
8
非常にいい本。『なぜ日本の大学生は世界で一番勉強しないのか』(ちょっと間違ってるかも)と合わせて是非。やはり制度は再帰的に強化されるのだね。安心社会から信頼社会へ。2014/04/13
双海(ふたみ)
8
大学図書館で貰った本です。卒業論文執筆時に就活…もうなんなの…2014/01/18
キャッチャー
2
今まで読んだ就活関連の本ではもっとも頷ける内容だった。とりあえず大学での成績が企業に評価される仕組みにならない限り日本の就活は変わらないし、学生も勉強しない。
Jagrass03
2
皆が就職活動に漠然と抱いている危機感を言い表していると思う。2010/06/15