内容説明
物価上昇、格差拡大が進行し、社会不安が増大した享保という時代。町奉行大岡越前は、江戸の再生に乗り出した。新田開発、貨幣改鋳、公共事業の推進…、縦割り行政の厚い壁を壊し、次々と難題を解決。経済官僚として手腕を発揮した大岡の足跡を辿り、江戸町奉行の実像に迫っていく。
目次
第1章 江戸町奉行大岡忠相の誕生
第2章 江戸の行政改革
第3章 江戸の経済再生
第4章 江戸の都市再生
第5章 江戸の財政再建
第6章 江戸の社会保障
第7章 江戸の金融再生
第8章 町奉行の実像
著者等紹介
安藤優一郎[アンドウユウイチロウ]
1965年千葉県生まれ。歴史家。日本近世政治史・経済史専攻。文学博士(早稲田大学)。江戸をテーマとする執筆・講演活動を展開。NHK文化センターなどで生涯学習講座の講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かめかめ
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大岡越前こと大岡忠相は、「大岡裁き」の言葉でおなじみのように、人情のある司法官僚(裁判官)として有名だが、実は行政官僚特に経済官僚として江戸時代に大活躍していたという話しです。 特に江戸時代の社会福祉は興味深く読みました。生活保護や景気回復のための公共事業が行われていたのですね。 他にも、生活物資の価格安定化や庶民生活への配慮などに尽力したことが書かれてあります。 現在の政治家に大岡忠相の爪の垢でも煎じて飲ませたいものです(笑) 全体的にGoo! Goo! Goo!の本です。エド時代だけにね(^_^2008/04/12
mcbook
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☆4 大岡越前はそのTVによるイメージとは異なり、タイトルにあるとおり経済官僚、いや今で言うなら、政治・経済・農政など多岐にわたる超々エリート官僚だったのですね。 もう少し記録があったならば、どんな人柄だったのかもっと知りたくなりました。2023/06/29