内容説明
数学に生きた奇人・変人、そして数学に燃え、殉じたS君など、生身の数学者の日々を愛情を込めて描写。また、自分でいろいろやってみると面白さを感じる「数学の講義生中継」も紹介。エクセルを操作しながら読むと、数学がいっそう身近になるだろう。
目次
第1章 変わり者(我が師H先生;我が友S君)
第2章 S君の読書ノート(S君の読書ノート;S君の雑録;S君の数学読書ノート;若い人がこれからすること;40年間、秘められた教授の思い;S君の悲劇)
第3章 数学の使い道(ガウスの息子;東大教授も大間違い;飯高研究室を訪れる人々)
第4章 数学の講義生中継(現代科学の講義;エクセルで賭けの実習;理論的考察)
著者等紹介
飯高茂[イイタカシゲル]
学習院大学理学部数学科教授。数学のなかでも最も難解な分野の一つと言われている「代数幾何学」のリーダーとして世界的に知られる数学者で、フィールズ賞受賞者小平邦彦教授の正統な後継者の一人。日本数学会彌永賞、日本学士院賞を受賞、また、元日本数学会理事長(会長)、日本数学教育学会理事など多くの役職を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mft
5
全体的には散漫な本。途中に挟まった同級生新谷卓郎氏の大学生時代の読書や数学のメモが、学問の壁の前にもがく若者のリアルという感じで生々しい。が、それも新谷卓郎という名前の帯びるものがあっての感慨に過ぎないのかも2020/02/11
takao
3
ふむ2024/06/23
ニョンブーチョッパー
1
○2010/01/23
satochan
1
前半は数学者になるまでの過程とでもいうのだろうか。高校のころに数学にいかに触れることが大事かと思い知らされた。単純に教科書でいっぱいいっぱいなようではまだまだなんだなぁと思ったが、教科書以外の数学を教えてくれる人など私の周りにはいなかったので、ちょっと著者のことが羨ましく思った。途中は全部S君の読書日記などは数学者になるにはこれを読むべきだというためにのせたのか、それともS君の存在を消したくなかったのか。しかし、読んでいるものを見たり、そのとき思っていたことを知るのは、自分の役に立つと思った。2018/10/31
ko1kun
1
先月、飯高先生のサイン会でお目にかかり、今月から講座に参加することとなった。数学は苦手なのであるが、先生の話はとても面白い(ほとんど理解できないが)。そんな経緯から、本書を読んでみようと思い立ちamazonで購入しようとしたら、なんと購入済みだとamazonが教えてくれた。内容はS君の読書ノートや雑録など、生前に描かれたノートからの抜粋が半分以上。もっと飯高先生の学生時代の思い出を読みたく思った。2018/10/16