生活人新書
子どもが出会う犯罪と暴力―防犯対策の幻想

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140881910
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0236

内容説明

「子どもを守る」を合言葉に広がる防犯対策。その主眼は路上に現れる「不審者」に向けられている。しかし現実に子どもが出会う犯罪や暴力は、路上ではなく圧倒的に屋内が多く、家族やよく知る大人たちからのものだ。著者は、多年にわたり育ててきたCAP(子どもへの虐待防止)プログラムなどの実践から得た知見に基づき、マスメディアが煽る不安の錯誤を暴き、さらには子どもに安心と自信をもたらす実効策を明らかにする。

目次

第1章 不安の組織化が進んでいる
第2章 まちがいだらけの防犯対策
第3章 子どもが出会う性犯罪の実態
第4章 子どもは様々な暴力にさらされている
第5章 効果的な子どもの安心・安全対策
第6章 不安を勇気に転じるCAPの役割
第7章 危機管理の基本はコミュニケーション

著者等紹介

森田ゆり[モリタユリ]
エンパワメント・センター主宰。米国と日本で子どもや女性への暴力防止の専門職養成に長年携わる。その間カリフォルニア大学主任アナリストとして、多様性や人権問題研修プログラムの開発・指導に七年あたる。2001年には虐待をする親の回復支援「MY TREEペアレンツ・プログラム」を開発。第五七回保健文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺

6
2006年著。著者はアメリカと日本で子どもへの暴力防止専門家を育てるプログラムに携わってきた。先ず子どもへの暴力の実態について、メディアで流される誤った情報について指摘。「子どもを狙った犯罪が急増している」「少年犯罪の急増・凶悪化・低年齢化が進んでいる」と言った、少し知っている人からすれば「またか」と呆れるいつもの言説がデータを伴って論破されていく。その上で防犯対策のおかしさについても逐一挙げられ、有効な対策を取る事の重要性が説かれる。要点は「外部ではなく内部に安心を求める」ということ。→続く2021/10/28

猫柳

3
凶悪犯罪が昔に比べて増えた印象を受けやすいが、むしろ少なくなっていることから、過度に不安を煽る防犯への取り組みは考えなければならず、むしろ大切なことは普段から子どもと大人のコミュニケーションを取るための環境作りこそ、最も危機管理に重要であると著者は言う。オートロックの校門が設置されている学校が増える中、校門や塀を設置せず、地域の人々が自由に出入りできるようにして地域全体で子どもを見守るスタンスを取っている学校があるそうで、非常に驚いた。実際的な対応策を沢山教えてくれた本書は非常に学びが多かった。2024/01/20

じゅん

2
良著。ペドファイルの定義に問題はあったが、本当に子どもを守るためには、何が必要なのか?という問いにわかりやすく、かつ、ずっしりとした重みをもって、答えてくれる。2009/12/03

はらいた

0
不安になりすぎてはいけない、不安に振り回されることは確かにあるし、それ、あんまり意味ないよなあということを受け入れている自分もいる 地域という小さな世界で、他人と違うことをするのは、結構むずかしい ただ、心のなかで不安にのまれてないかは、確認したい 子どもたちが本当に苦しい思いをしたとき、話せる雰囲気を作れているか?つくれてないなあ。どうしても、叱る事が多くて、子供の話を遮らずに聴けていないことを反省する日々 共感する、少しずつ、やってみよう2025/04/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/551533
  • ご注意事項

最近チェックした商品