内容説明
古くから伝えられてきた民話には、その土地に住む人々の生活や習慣が脈々と息づいている。また民話は、私たちの祖先の生活や願いが組み込まれた民族の伝統の宝庫であり、かけがえのない古典なのだ。収載されている民話28編。
目次
1章 トッケビはいたずらが大好き(トッケビのパンマンイ(トッケビの小槌)
ホップリ・ヨンガム(こぶつきじいさん) ほか)
2章 人間になれなかったホランイ(ホランイとコッカム(とらと干し柿)
ホランイとくま(とらとくま) ほか)
3章 生き物たちの教え(トキと海がめ(うさぎと海がめ)
カチの恩返し(かささぎの恩返し) ほか)
4章 民話のなかの家族、恋人たち(ソッポンの母(名筆家の母)
シム・チョンの孝行(沈清伝) ほか)
著者等紹介
ちょんひょんしる[チョンヒョンシル]
鄭玄実。韓国仁川市に生まれる。84年に来日。早稲田大学、東京外国語大学大学院で日本文学と言語学を学ぶ。2000年、福島に移住。翌01年、福島韓国語・韓国文化ネットワークを結成(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
10
『小さな本の大きな世界』 https://bookmeter.com/books/10779963 で紹介されていた本。著者は韓国生まれ福島県在住。28編。トッケビいっぱい(笑) 『 トッケビのパンマンイ / ホップリ・ヨンガム / トッケビのいたずら / トッケビのシルム / トッケビのカムトゥ / ホランイとコッカム / ホランイとくま / あずきがゆばあさんとホランイ / ホランイとオヌイ / ホランイの恩返し / 親孝行なホランイ / トキと海がめ / カチの恩返し / トゥコビのむこ →2021/01/01
がんぞ
2
’61年、仁川うまれ。辺鄙な地で’70年代にもテレビどころかラジオもなく、夜に集会がよくあり「民話はいろいろな人から聞いた」。早稲田に留学し日本人と結婚し、子には「朝鮮語で民話を語っている」。トッケビは日本の河童に近い。虎=ホランイは猫をペットにしない韓国で「身近な」妖怪、日本のオニのような存在か。建国神話でも熊が人(女=ウンニョ)になり神の息子と交わり、民族の祖。ホランイはなれず/猿蟹合戦のような話で「うんこ」が擬人化/『シム・チョンの親孝行』は娘が犠牲になって父が目を治すための三百石の米を得るという話2017/02/18
mogumogu
0
日本と韓国の似たところ、違うところが民話を通して語られていて興味深かった。著者の住まいが福島県とあって、今はどうしているのかちょっと気になる。2012/11/07
金糸雀
0
昔々。囲炉裏ばたで人が語ること。ベットタイムストーリー。それは限りない豊かさをくれる。 2019/10/11