内容説明
作家デビューの夢を現実のものとするためには何が必要か。初めて小説に挑戦する人でも一作書き上げられるように、最低限知っておきたい基本技術を紹介。さらに作品のレベルアップに不可欠な文章作法から投稿雑誌の選択にいたるまでの実戦的なノウハウを指南する。
目次
序章 なぜ書くか、なにを書くか(小説を書くということ)
第1章 小説の技術1―文章をつくる(擬声語と擬態語―雪がしんしんと降るとは;比喩について―ひまわりのように明るい人とは ほか)
第2章 「いい小説」を書くための準備(基本は読むこと;毎日、書く ほか)
第3章 小説の技術2―作品をつくる(嘘をついてもいいが、見破られてはいけない;推敲なくして、完成はない ほか)
第4章 作家の心得(作家の幸福;文章修業の今昔 ほか)
自作紹介「福猫小判夏まつり」
著者等紹介
佐藤洋二郎[サトウヨウジロウ]
作家。日本大学芸術学部助教授。1949年福岡県生まれ。『夏至祭』(講談社)で第17回野間文芸新人賞、『岬の蛍』(集英社)で第49回芸術選奨文部大臣新人賞、『イギリス山』(集英社)で第5回木山捷平文学賞受賞。講師を務めるカルチャースクールの受講生からは、近年さまざまな文学賞の受賞者が出ている
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感想・レビュー
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ヴァン
7
著者について予備知識はなく、手にとった本である。執筆の技術的なアドバイスが細かく書かれ、小説を実際に書いてみたいという人にはわかりやすい教本となっている。語り口もやわらかく、著者の誠実さがうかがえる。
K7010
0
この本は、小説をどうやって書くかという技術的な面ばかりではなく、作家としての心構えを大きく取り上げています。また、作家と編集の関係や、現代の文学界に触れたりもしています。自分は、この本に書かれている内容に大いに納得した反面で、「理想論だな」と思ってしまう箇所も多々あった。優れた主張ではあるけれど、それを実行することを、社会か風潮か(あるいはもっと大きな存在かもしれない)が、許してくれないんですよね。難しいものです。それはそうと、巻末に著者の小説が載っていたわけですが、冒頭でピカチューだったので読んでない。
ヴェルナーの日記
0
著者の経験を基に小説の作法について執筆されたハウツー本。新書という限られた頁数の中で小説の作法をすべて書き出すことは無理がある。そこで一般的に常識を踏まえ、著者の経験則を混じえ、重要と思われる点に集中して書いてあることには好感が持てた。ただ、末尾の著者の作品紹介について(あくまでも私観ですが)、主人公波多野の視点から描いた一人称もどきなので、彼の視点から全てを描き過ぎている観がある。よって、波多野という人物が、どこか達観し過ぎた印象を受け、世捨て人という雰囲気が漂っている点が気になった。2013/12/20
てりやき
0
タイトル通り、実践的、技術的なことが具体的に書いてあって、この本を選んで正解だった。語り口も柔らかくて分かりやすい。ただ、主観的な部分も多いような気ががするので注意が必要だなと思った。2012/07/24
究理
0
この本は、小説をどうやって書くかという技術的な面ばかりではなく、作家としての心構えを大きく取り上げています。また、作家と編集の関係や、現代の文学界に触れたりもしています。自分は、この本に書かれている内容に大いに納得した反面で、「理想論だな」と思ってしまう箇所も多々あった。優れた主張ではあるけれど、それを実行することを、社会か風潮か(あるいはもっと大きな存在かもしれない)が、許してくれないんですよね。難しいものです。それはそうと、巻末に著者の小説が載っていたわけですが、冒頭でピカチューだったので読んでない。2012/04/11
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