内容説明
戦後六〇年、敗戦によってもたらされた憲法は国際政治のリアリズムの中で生き抜いてきた。だが憲法改正の論議がいま現実のものになろうとしている。平和憲法と国際貢献、人権、環境権など、とりわけ重要な論点を考察するときの基本的視座を、四人の識者の討論と論考の中に読み解く。
目次
第1部 憲法論争の論点
第2部 討論(憲法制定過程;憲法第九条;国民の権利と義務)
第3部 国民はいま何を考えるべきか(一九四六年憲法制定に関する基本的事実(江藤淳)
改憲と護憲を越えて(色川大吉)
憲法問題の基本点(小林直樹)
憲法記念日特集座談会についての補足(林修三))
著者等紹介
林修三[ハヤシシュウゾウ]
1910年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業。弁護士・元内閣法制局長官。長年にわたり歴代政府の憲法解釈の最高責任者を務めた
小林直樹[コバヤシナオキ]
1921年、長野県生まれ。東京大学法学部卒業。東京大学名誉教授・専修大学教授。憲法・人間学
色川大吉[イロカワダイキチ]
1925年、千葉県生まれ。東京大学文学部卒業。東京経済大学教授。近代民衆史・思想史
江藤淳[エトウジュン]
1932年、東京都生まれ。慶応大学文学部卒業。作家・文芸評論家・東京工業大学教授
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