出版社内容情報
熱帯雨林地帯で生息する植物や動物の種類は優に温帯地帯の10倍をこえる。その中で、多種の生物が共生関係を結びながら生息している。本書は、最新の研究成果をもとに、ダーウィンのいう競争的関係とは違う生き物たちの巧妙かつ合理的な共生関係を紹介する。
内容説明
夢やロマンをさそう熱帯雨林。その熱帯雨林の研究がここ数十年で急激に進展した。驚異的な種多様性と、その中で暮らす生き物たちの生態が明らかになりつつある。本書では最新の研究成果をもとに、イチジクとイチジクコバチ、オオバギとアリなど、植物と昆虫が繰り広げる巧妙で合理的な共生関係を中心に、熱帯雨林の興味つきない生態を紹介する。
目次
第1章 熱帯雨林の現在
第2章 地球史のなかの熱帯雨林
第3章 林冠への挑戦―技術が支える熱帯雨林研究
第4章 熱帯雨林の季節―一斉開花
第5章 送粉共生系とはなにか
第6章 多様な送粉共生系
第7章 イチジクと送粉者の共進化
第8章 植物のさまざまな防衛戦略
第9章 栄養をめぐる共生
第10章 動物の社会進化
第11章 生物多様性の維持機構と生態的機能
第12章 熱帯林を保全するために