内容説明
人間存在の深い黒闇を捉え、真実の求道に生きる親鸞の心底から迸る言葉を、みずからの悲しみに満ちあふれる体験と信仰にいたる道すじに重ね、『歎異抄』の一字一句をあまさずに説き明かす。愛し子のわずか十二歳での自死と苦難の人生の荒波にもまれたすえに辿りついた真実の信仰告白が多くの読者の共感を呼ぶ。
目次
歎異のこころ
『歎異抄』前序
弥陀の誓願不思議に
おのおの十余か国の
善人なおもて往生をとぐ
慈悲に聖道・浄土のかわりめあり
親鸞は父母の孝養のためとて
専修念仏のともがらの
念仏者は、無碍の一道なり
念仏は行者のために〔ほか〕