NHK「100分de名著」ブックス<br> カフカ 変身―「弱さ」という巨大な力

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NHK「100分de名著」ブックス
カフカ 変身―「弱さ」という巨大な力

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  • サイズ 46判/ページ数 160p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140819654
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

出版社内容情報

「朝目を覚ますと、自分が虫けらに変わっていた」――これって、もしかして私のこと?

主人公が「虫」になる小説の何がそんなにすごいのか? 2012年のテキスト刊行時は「自分を知るための鏡」として『変身』を紹介した著者だが、ポストコロナの現状を踏まえ、この作品は「個の孤立」だけでなく「家族の孤立」として読むことも可能だと説く。そこで書き下ろしの「ブックス特別章」では、ヤングケアラー、ビジネスケアラーの問題とからめた読み解きを試みる。カフカが遺したノートに「自分にあるのは人間的弱さだけ。だが、それは見方によっては巨大な力となる」という言葉がある。カフカ没後から100年、不安と孤独を抱える人が多い今、個の弱さを知ることで人と人とのつながりの大切さを考える「介護小説」として読み直す。

はじめに――カフカを読むことは自分を知ること
第1章 しがらみから逃れたい
第2章 前に進む勇気が出ない
第3章 居場所がなくなるとき
第4章 弱さが教えてくれること
ブックス特別章 ポスト・コロナの『変身』再読

内容説明

主人公が「虫けら」になる小説の何がそんなにすごいのか?カフカを読むことは、自分を知ることにつながる。そしてこの作品は、「個の孤立」だけでなく「家族の孤立」として読むこともできる―と著者は言う。カフカ没後からちょうど百年、不安と孤独を抱える人が多い今、個の弱さを知ることで人と人とのつながりの大切さを考える「介護文学」として読み直す。

目次

第1章 しがらみから逃れたい(突然「虫けら」になったサラリーマン;意味と理由が存在しないストーリー;意外にも「いい人」だったカフカ;父親=巨大な存在;カフカが選べなかった救いの道;思うように身体が動かない状況)
第2章 前に進む勇気が出ない(引きこもりになったグレゴール;外の世界へつながる「窓」;フェリスという女性;フェリスとの文通と「地下室」願望;「あたりまえ」という巨大なハードル;「法律の門」の前でためらう男)
第3章 居場所がなくなるとき(家族関係からの解放;「居場所を失う」ことへの不安と期待;東方ユダヤ人への憧れ;『変身』と対極にある『城』;「時代の必然」として生まれたカフカの小説;存在のあやうさ)
第4章 弱さが教えてくれること(病気と死;エコロジカル・ライフ;「弱さ」という巨大な力;草の根運動のバイブルだったカフカ作品;ホームレスと「カフカの階段」;自分や世界と向き合うために;カフカの小説は、自分を知るための鏡である)
ブックス特別章 ポスト・コロナの『変身』再読(コロナ禍で『変身』を訳す;孤立する家族;誰が「ケア」するのか;ラストシーンに隠された不協和音;『断食芸人』との比較)
読書案内

著者等紹介

川島隆[カワシマタカシ]
1976年京都府長岡京市生まれ。京都大学教授。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(文学)。専門はドイツ文学、ジェンダー論、メディア論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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コニコ@共楽

13
川島隆氏がカフカの手紙を研究していたことは100分de名著でも語られましたが、カフカの人となりがここでも存分に描かれています。「なぜ虫になったか」を問うよりも「なぜカフカがこの物語を書いたか」に焦点をあてた解説書です。注目は、第2章「前に進め勇気が出ない」と第3章「居場所がなくなるとき」。実際にカフカは何度も結婚を躊躇い、”当たり前の生活”に進むことができないでいたようです。また、家族の中での関係性も徐々に希薄になる時代を生き、文学会でもリアリズムの行き詰まりの時代でもあったという視点が面白い処でした。 2024/11/21

抹茶モナカ

8
いつだったか、100分de名著の再放送でカフカを放送していて、テキストが欲しくて、問い合わせの電話とかをしたので、こうして復刊されると嬉しい。いろいろ考えてしまうけど、ザムザは僕であり、僕の母親であり、なんかなぁ。2024/10/21

takakomama

6
以前に「100分de名著」のテレビを見て、「名著の話 僕とカフカのひきこもり」と著者の新訳の「変身」を読みました。カフカが生きていた時代の社会背景を知って、理解が深まりました。不条理、孤独、絶望、ヤングケアラー、人の尊厳、自分の居場所や人間関係など、いろいろな読み方ができるそうです。朝起きたら虫に変身してることは無くても、自分や家族の病気や事故、災害などで昨日までの生活が一変してしまうことはあり得ますね。2024/11/10

らむだ

4
2012年5月の「NHK100分de名著」において放送された「カフカ 変身」のテキストを底本として加筆・修正し、新たに「ポスト・コロナの『変身』再読」、読書案内などを収録。2024/09/01

ichigomonogatari

3
2012/5に放送された100分de名著「カフカ変身」のテキストを加筆修正したもの。カフカは没後100年。不安や孤独、不条理の文学などと言われるカフカ本人は新し物好きで意外に活動的な人だったようだが、宗教に救いを求めることができず絶望を感じていた。カフカの人となり、家族、時代の背景を鑑みながら『変身』を読み解く。ケアの本、ヤングケアラーの本としても読めるという。確かに!2024/07/15

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