出版社内容情報
Sは「科学(サイエンス)のS(エス)。
Sは「すごい科学」のS(す)。
やあ、ようこそ「すごい科学」の世界へ!
手に取ってはみたものの、これは何の本じゃい? とお思いの方もいらっしゃるでしょう。はじめに簡単に説明しておきます。
この本は「東映のスーパー戦隊シリーズを、SF的に考証してみよう!」というものです。
スーパー戦隊は今年で二十年目を迎える日本屈指の特撮シリーズなのですが、何故か今日まで、あまり大人のファンやマニア層には真剣に取り扱われたことのないシリーズでした。
その理由は、製作者側が、「このシリーズは視聴者である子どもたちのモノである」というスタンスをかたくなに守っているからでしょう。つまり、ディープなファン、マニアが好む裏設定といったものをあまり多くは持っていないから、ということですね。
でも、これだけ続いたシリーズを、子どもたちだけのものにしておくのは、ちょっともったいないような気がしませんか?
そこで、スーパー戦隊の裏設定を、大人になっ(ちまっ)た一ファンからの提言として、ひとつこちらで作ってみようじゃないかい、というのが本書の主旨であります。
小難しいことは言いません。このある種の知的ゲームを楽しむためのルールは、たった二つです。
(1)すべての『スーパー戦隊』を、同一時間軸で起こっていることとする。
(2)「製作者の趣味」に話をふらない。
簡単に説明すると、まず(1)は、バトルフィーバーJから、メガレンジャーまでの作品で起こる事件が、すべて連続した出来事であると考えるものです。つまり地球は、1979年以来、毎年、宇宙や地底などから侵略を受けている、というわけです。(2)については、例えば、「どうしてこんなモノを造ったのだろう?」という時に、「それはスタッフの趣味です」などという理由で逃げない、ということです。作品の上で起こったことは、どんなことでも、「実際にあったこと」と捉えて、作品上で世界観をつくる、というものです。
えっ? 「科学考証」をするんじゃないのかって?
いいえ、違うんです。あくまでも「SF考証」。
だってヒーローのメカは科学で動いているわけじゃありませんから。バリアー・反物質・重力制御……未だ見ぬ科学、これから見つかる未来の科学、そう、SF(すごい科学)で動いているんですから。
さあ! 頭のネジを切り替えて、あなたも私も、いちどは夢中になった、憧れた、スーパーヒーローの世界へ、いまふたたび、レッツ・ゴー?
(1998年初版『すごい科学で守ります! 特撮SF解釈講座』 「はじめに」より)
この呼びかけから四半世紀、特撮ファンのみならず、すべてのフィクション愛好家を熱くした『すごい科学で守ります!』シリーズ全3冊が、リサイズされた豪華愛蔵合体版として再び見参――既読の方も、実は未読の方も、『すごい科学』の世界へ!
初版は豪華ケース入りで発売決定!
内容説明
第32回星雲賞(ノンフィクション部門)受賞も果たした『すごかが』シリーズ、18年ぶりの帰還!特撮SF考証を切り拓いた「伝説の書」にして「クリエイターズ・バイブル」ここに復刻、大合体!!!「スーパー戦隊」をひつに捉え、昭和ライダーや宇宙刑事・メタルヒーローとも世界線をつなぐことを唱えた、あの『すごい科学で守ります!』シリーズが豪華になって蘇る。
目次
第1部 すごい科学で守ります!―特撮SF解釈講座(『バトルフィーバーJ』;『電子戦隊デンジマン』;『太陽戦隊サンバルカン』 ほか)
第2部 もっとすごい科学で守ります!(ヒーローの黎明;疾走するスーパー戦隊;大宇宙を守る者たち)
第3部 さらにすごい科学で守ります!(スーパー戦隊シリーズ;メタルヒーローシリーズ)
すごい科学で25年!まだまだ語り続けます!!スペシャル座談会 笹本祐一×重馬敬×環望×長谷川裕一
著者等紹介
長谷川裕一[ハセガワユウイチ]
まんが家。1961年4月25日千葉県生まれ。幼少期からまんがを描き始める。県立千葉東高等学校卒業後、松田一輝氏に師事し、83年「魔夏の戦士」でデビュー。その後、『マップス』シリーズ、『機動戦士クロスボーン・ガンダム』シリーズなどで一躍人気まんが家に。1998年~2005年に『すごい科学で守ります!』シリーズ全3冊刊行。00年発売の2冊目である『もっとすごい科学で守ります!』は、01年に第32回星雲賞(ノンフィクション部門)を受賞。また、00年には当時の人気番組「TVチャンピオン」(テレビ東京)で、「悪役怪獣・怪人王」に出場、優勝を果たしている。『クロノアイズ』では第34回星雲賞(コミック部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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