出版社内容情報
生きるべきか、死ぬべきか――「優柔不断」な青年は、ある答えにたどり着く。
父を殺された青年ハムレットは、なぜ復讐を先延ばしにするのか。「理性」と「感情」に引き裂かれる近代人の苦悩を描き出した、シェイクスピア悲劇の最高峰。単なる「復讐劇」ではなく、存在の問題を追求する哲学的な作品として、シェイクスピア研究の第一人者が明快に解説する。書下ろしとなるブックス特別章「ハムレットの哲学」収載!
内容説明
シェイクスピア悲劇の最高峰にして、400年以上にわたり世界中で上演されてきた『ハムレット』。父を殺された青年ハムレットは、なぜ復讐を先延ばしにするのか。「理性」と「感情」に引き裂かれる近代人の苦悩を描き出し、神ならぬ人間が正義の実現を目指す物語を、シェイクスピア研究の第一人者が明快に解説する。生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ。
目次
第1章 「理性」と「熱情」のはざまで(ハムレットは優柔不断?;『ハムレット』は失敗作か? ほか)
第2章 「生きるべきか、死ぬべきか」(三人の若者たち;ハムレットのジレンマ ほか)
第3章 「弱き者、汝の名は女」(ガートルードは“悪女”か?;奔放な女性たち ほか)
第4章 悩みを乗り越えて悟りへ(ハムレットは二度変貌する;ヘラクレスという理想 ほか)
ブックス特別章 ハムレットの哲学(理性を働かせたゆえの逡巡;父の亡霊か、悪魔の化身か ほか)
著者等紹介
河合祥一郎[カワイショウイチロウ]
1960年生まれ。東京大学大学院教授。専門はシェイクスピア、英米文学・演劇。東京大学文学部英文科卒業後、同大学院にて博士号、英ケンブリッジ大学にてPh.D.を取得。おもな著書に『ハムレットは太っていた!』(サントリー学芸賞、白水社)ほか多数。シェイクスピア戯曲の新訳のほか、ルイス・キャロル、C・S・ルイスなどの作品を翻訳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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