出版社内容情報
世界の叡智であるラッセル自身が体現した「幸福の獲得法」をわかりやすく解説。
ラッセルはいう。「幸福な人とは、客観的な生き方をし、自由な愛情と広い興味を持っている人である。それゆえに自分がほかの多くの人びとの興味と愛情の対象にされるという事実を通して、幸福をつかみとる人である」。そういう人になるためには何をすべきなのか。ひきこもり・フリーターの経験を持つ哲学者が、日本人の内面にあわせて哲学的エッセイ『幸福論』をわかりやすく解説する。著者は原書の魅力を「ラッセル自らが幸福になるために実践したことを論理的・理性的に綴っていること」と「個人の幸福がひいては社会の幸福の基盤である平和につながることを示したこと」にあるという。数学者でもあったラッセルの合理性とリアリティが、読む者に確かな納得と、不幸を克服するための具体的な実践法を与えるのだと。書下ろしのブックス特別章では、ラッセルの幸福を希求する態度の現代的な意味と、貧困や人種問題、コロナ禍といった今日的「不幸」に対して彼の叡智が有効であることを詳述、いまを生きる私たちに響く解説を展開する。
内容説明
ラッセルはいう。「幸福な人とは、客観的な生き方をし、自由な愛情と広い興味を持っている人である。それゆえに自分がほかの多くの人びとの興味と愛情の対象にされるという事実を通して、幸福をしかとつかみとる人である」。そんな人になるためには何をすべきなのか。ラッセルの思索と経験が示唆する「幸せの獲得法」とは。
目次
第1章 自分を不幸にする原因(究極のポジティブシンキング;新しい尻尾の生やし方を教えよう ほか)
第2章 思考をコントロールせよ(退屈は本当に退屈か?;宇宙と比べて悩みを相対化する ほか)
第3章 バランスこそ幸福の条件(熱中すると幸福になれる;幅広い興味をもて ほか)
第4章 他者とかかわり、世界とつながれ!(客観的に生きる;幸福には社会とのつながりが必要 ほか)
ブックス特別章 ラッセル『幸福論』で考えるコロナ時代の危機(コロナ時代の危機とは何か;新型コロナウイルスによるパンデミック ほか)
著者等紹介
小川仁志[オガワヒトシ]
1970年、京都府生まれ。哲学者。山口大学国際総合科学部教授。京都大学法学部卒、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。博士(人間文化)。徳山工業高等専門学校准教授、プリンストン大学客員研究員等を経て現職。大学で新しいグローバル教育を牽引する傍ら、「哲学カフェ」を主宰するなど、市民のための哲学を実践している。また、テレビをはじめ各種メディアにて哲学の普及にも努めている。専門は公共哲学。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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