「いいね!」戦争―兵器化するソーシャルメディア

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「いいね!」戦争―兵器化するソーシャルメディア

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  • サイズ B6判/ページ数 444p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784140817797
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C0098

出版社内容情報

その「つながり」が大量殺戮を引き起こす!

SNSは戦争や政治のあり方を根底から変えた。個人の「いいね!」「シェア」は瞬時に拡散され、それによる憎悪の連鎖は世界各地で紛争や虐殺を起こしている。軍事研究とSNS研究の第一線で活躍する著者が、誰もが戦争の当事者となり得るリアルな恐怖を突きつける衝撃作。
解説:佐藤優

内容説明

アメリカ大統領選挙、イスラム国、ウクライナ紛争、インドの大規模テロ、メキシコの麻薬戦争…。国際政治から犯罪組織の抗争までSNSは政治や戦争のあり方を世界中で根底から変えた。インターネットは新たな戦場と化し、情報は敵対者を攻撃する重要な兵器となった。いまやこの戦場で政治家やセレブ、アーティスト、兵士、テロリストなど何億人もが熾烈な情報戦争を展開している。「いいね!」「シェア」を奪い合って荒らし行為やフェイクニュースが氾濫し、憎悪や中傷は瞬時に果てしなく拡散され、ネット上の戦闘が現実の紛争や虐殺を引き起こすことさえある。全員が戦闘員となり得る「いいね!」戦争の行きつく先はどこにあるのか?軍事研究とSNS研究の第一線で活躍する著者が、多数の事例をもとに新たな戦争の実態を解明。誰もが当事者としてグローバルな争いに巻き込まれていく過程と事実をえぐり出す衝撃作。

目次

1 開戦―「いいね!」戦争とは何か
2 張りめぐらされる「神経」―インターネットはいかに世界を変えたか
3 いまや「真実」はない―ソーシャルメディアと秘密の終わり
4 帝国の逆襲―検閲、偽情報、葬り去られる真実
5 マシンの「声」―真実の報道とバイラルの闘い
6 ネットを制する者が世界を制す―注目と権力を求める新たな戦争
7 「いいね!」戦争―紛争がウェブと世界を動かす
8 宇宙を統べる者―「いいね!」戦争のルールと支配者たち
9 結論―私たちは何を知っているか、何ができるか

著者等紹介

シンガー,P.W.[シンガー,P.W.] [Singer,P.W.]
史上最年少で米ブルッキングス研究所の上級研究員となり、現在にいたる。ニュー・アメリカ財団の戦略家、国防総省および国務省、CIAの顧問、ハリウッドのプロジェクトのコンサルタントなども務める

ブルッキング,エマーソン・T.[ブルッキング,エマーソンT.] [Brooking,Emerson T.]
紛争およびソーシャルメディアのエキスパート。米外交問題評議会リサーチフェロー。アトランティック、フォーリン・ポリシー、ポピュラー・サイエンスなど多くの雑誌に寄稿

小林由香利[コバヤシユカリ]
翻訳家。東京外国語大学英米語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

71
この本に書かれたことは、20年ほど前であれば、よく出来たSFに思われたことだろう。しかし、現実である。ソーシャルネットワークが、今や戦争となっている。この本で何度も取り上げられるISISやトランプ大統領を見ると明らかだ。ネット上には、虚実ない交ぜて情報は氾濫し、いつのまにか自分が、戦争に巻き込まれているとも限らない。自分をしっかり持つことが大切だとは思うが、その危機感さえも、この本は伝えている。2019/08/17

キク

33
最初にガラケーを使った時「これは人のコミュニケーションの在り方を根本から変えるな」と思ったけど、その後のインターネットの登場は、世界の在り方自体を大きく変えていった、良くも悪くも。Twitter創業者は「人々が自由に世界に発信出来るということは、世界をより良くしていくと信じていました。でも、それは間違いでした」と語っていた。ジョブスはipad の製品発表会で「この製品は人類を新しいステージに連れて行く可能性を秘めています」とプレゼしたが、自身の身近にipad を決して置かず、どうしても使う場合でも厳しい↓2021/01/12

踊る猫

33
インターネットは地獄だ。そして問題は、その地獄を生きなければならないということだ。ではどう生きたら良いか。「いいね!」が即座に、どう足掻いても政治的に扱われなんらかの行為に加担してしまうという現実を、本書は生々しく描いている。やや事実のフラットな羅列に終わり分析が足りないのが惜しく思われるが、しかしここまで地獄を見せつけられるとたじろいでしまう。結局私たちひとりひとりが賢くなって、「いいね!」に責任を負って振る舞うのがベストなのだろうか……と凡庸な結論しか読み取れなかったのが私の読者としての限界なのかも?2019/07/14

空猫

28
報道規制が敷かれようとも個人がSNS で拡散。戦争、事故が実況中継。その日の出来事を、自撮り写真を定期的にUPする事で心理、身体の疾患等の実験的データとなる。秘密にしておくべき事が全世界に曝され、Googlemapで居場所はあっという間に突き止められる。フェイクとリアルが混在し、いやそれよりも大衆が信じたい、賛同(いいね)したい情報がまかり通る。人類が「火」を得た事よりもはるかに驚異だ。「炎上」は時代を越えて違う恐怖をもたらす。しかももう後戻りはできない…。内容が濃すぎて読み込めず斜め読みで返却。2019/11/05

サアベドラ

26
SNSの登場以降、ネットがますます現実世界を侵食し、実際の政治や国際紛争に影響を及ぼすようになっていった潮流を生々しく描き出すノンフィクション。アメリカ人の軍事コンサルタントとジャーナリストの共著。ギークの隠れ家、オタクたちの理想郷だったネットの世界は、いつの間にか国家やテロ組織が暗躍する弱肉強食の草刈り場と化した。ネットとSNSの母国アメリカはこの状況に有効な手立てを打てず、ロシアや中国、テロ組織や極右団体に利する状況が続いている。トランプ選挙やブレグジットで起きた事が日本で起きたらと思うとぞっとする。2020/01/14

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