出版社内容情報
“古代DNA革命” が私たちの過去と未来を変える!
いま人類史研究は飛躍的進歩を遂げつつある。その起爆剤となっているのが古代DNA革命だ。2010年ごろより、古代の骨から抽出した全ゲノムデータ解析による新発見ラッシュが続いている。
これまでの考古学や人類学の定説を次々に打ち砕き、人類の新たな歴史を浮かび上がらせているのだ。旧人類と交雑をくり返してきたホモ・サピエンスの進化の道すじや、私たちの遺伝子の中に息づく大昔の“ゴースト” の存在など、「人類」そのものの捉え方を根底からくつがえす衝撃の事実が明らかになりつつある。
世界におけるヒト古代DNAの半数以上を解析・発表してきたパイオニアが、初めて最新の成果をダイナミックに提示し、“新サピエンス史” の幕開けを告げる記念碑的名著。
目次
第1部 人類の遠い過去の歴史
第1章 ゲノムが明かすわたしたちの過去
第2章 ネアンデルタール人との遭遇
第3章 古代DNAが水門を開く
第2部 祖先のたどった道
第4章 ゴースト集団
第5章 現代ヨーロッパの形成
第6章 インドをつくった衝突
第7章 アメリカ先住民の祖先を探して
第8章 ゲノムから見た東アジア人の起源
第9章 アフリカを人類の歴史に復帰させる
第3部 破壊的なゲノム
第10章 ゲノムに現れた不平等
第11章 ゲノムと人種とアイデンティティ
第12章 古代DNAの将来
著者紹介
デイヴィッド・ライク 著
ハーヴァード大学医学大学院遺伝学教授。ヒト古代DNA分析における世界的パイオニア。2015年、「ネイチャー」誌で全科学分野における最も重要な10人のひとりに選ばれる(古代DNAデータ解析を産業規模の研究に発展させた功績により)。マックス・プランク進化人類学研究所のスヴァンテ・ペーボのもとで、ネアンデルタール人とデニソワ人のゲノムプロジェクトの中心的役割を担った後に、古代DNAの全ゲノム研究に特化したアメリカで初の研究室をハーヴァード大学で開設、人種の交雑を専門に研究し、歴史の中で人種交雑が中心的役割を担ってきた様々なケースを発見してきた。アメリカ科学振興協会ニューカム・クリーブランド賞、および革新的な研究に送られるダン・デイヴィッド賞(賞金約1億円)をペーボと共に受賞している(ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの交雑の発見により)。マサチューセッツ工科大学とハーヴァード大学の合同研究所であるブロード研究所アソシエイト、および、ハワード・ヒューズ医学研究所研究員。本書が初の著書となる。
日向 やよい 訳
翻訳家。東北大学医学部薬学科卒業。トンプソン『殺菌過剰!』(原書房)、レビー、フィシェッティ『新型・殺人感染症』(NHK出版)、スターンバーグ『ボディマインド・シンフォニー』(日本教文社)など翻訳書多数。
感想・レビュー
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