いのちを“つくって”もいいですか?―生命科学のジレンマを考える哲学講義

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いのちを“つくって”もいいですか?―生命科学のジレンマを考える哲学講義

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140816943
  • NDC分類 490.15
  • Cコード C0036

内容説明

誰もが願う「より健康に、より長く生きたい」という希望。最新のバイオテクノロジーに根ざす現代医療は、その願いを着実に実現しつつあります。しかし、ただ望むままに進んで行くならば、私たちはやがて「いのちをつくり変える」領域に踏み込んでしまうのではないか―生命科学と深く結びついた現代、そして未来を生きるための、新しい“いのちの倫理”のあり方を一緒に考えていきましょう。

目次

序章 生命科学の“夢”と“限界”
第1章 身を“改造”すれば幸せに?―治療を超えた“エンハンスメント”
第2章 「理想の子ども」を選べるなら―出生前診断と“産み分け”
第3章 いのちをつくり変えてもいいですか?―iPS細胞と再生医療の夢
第4章 「すばらしい新世界」には行きたくない?―ある未来予想図
第5章 「いのちは授かりもの」の意味―マイケル・サンデルが問いかける
第6章 小さないのちの捉え方―「中絶」といのちの始まりの倫理
第7章 つながりのなかに生きるいのち―「脳死」に見る死生観
終章 個のいのち、つながるいのち

著者等紹介

島薗進[シマゾノススム]
1948年東京都生まれ。東京大学文学部宗教学科卒業。同大学院人文科学系研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院人文社会系研究科名誉教授。現在、上智大学神学部特任教授、同グリーフケア研究所所長。主な研究領域は、近代日本宗教史、比較宗教運動論、死生学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

5 よういち

97
医療の基本は、治療であるが、最先端の医療技術やバイオテクロノジーは、「普通に機能する身体を、それ以上のものに変えていく」ことが可能だ。これをエンハンスメントという。エンハンスメントは、『いのちを選ぶ社会』につながりかねない。ハーバード白熱教室などで有名なマイケル・サンデスはいう『エンハンスメントによって人間が自由であるための前提となる人間の在り方が掘り崩されてしまう。命は授かりものという感覚の中に、これまで人が大切にしてきたものがある』と。 それは、思い通りにならないことも受けいれるという人の知恵なのだ。2020/01/22

ニッポニア

42
いのちは作れる、ようになってしまった時代の倫理。以下メモ。命を作っても良いかどうか社会が決める。永遠の命を作る。手塚治虫の予言。幸福に満ちた命をひたすら求めるような未来は、限りある命と言う真実を遠ざけてしまうのではないか。再生医療で体を取り替える。治療を超えた医療。誰が決め、誰が選ぶのか、命を選ぶ社会。命を作り替える、人間の品種改良。日本は堕胎や間引きを受け入れてきた、殺すということではなく、生まれる前に帰ってもらう。個人の意識に還元される。生も死も他者との間で起こるつながりの中の命。雪が降る。2025/02/03

kakoboo

19
治療とエンハンスの違い、人間がより良い生活のための生命科学、でもやりすぎると。。。多くのことはどこで線引きをするか、その論争は文化や思想といった背景をとおして見るとなんとなく見えてきます。いまの段階では行ったり来たりな感じがして消化不良ですが、何と無く良書っぽいのでいくつかのテーマ(楢山節考、すばらしき新世界、サンデル教授の哲学的倫理思考)を深めていった上で改めて読み返したい本です。2018/04/29

樋口佳之

14
SF的な話は議論の上でだけで済むけれど、出生前診断は既に実用化されており、身近にその体験者はいる時代に入っている。生命科学の可能性が大きく報道される一方で、本書に書かれている、簡単な正解など無いにせよ、考える事を放棄してはいけない事柄が蔑ろにされている気がします。/「(堕胎や間引きについて日本の)民俗学的な研究によれば、ここには「殺す」ということではなく、「生まれる前に帰ってもらう」という観念があった、と理解されています。」/日本にある、中絶と脳死についての態度の対称性/なんだか法話を聞いた様な気分。2017/09/18

makimakimasa

8
段階を踏んで話が広がってくのが分かり易く、大学の良質な講義に実際に参加している気になる。手塚治虫の未完の遺作『ネオ・ファウスト』から、日本の脳死議論に一石を投じた柳田邦男『犠牲』まで、参考文献も豊富。治療を超えた医療「エンハンスメント」の矛盾や、命を「授かりもの」と考える意味の深さ。キリスト教は、受精の瞬間から神の似姿である神聖な人間と見なすが、他の被造物より特別たらしめているのは理性との見方から、中絶に厳しい一方で脳死は人間の死と認めやすい。そうした生命倫理学の基礎知識を含めて一通りのトピックを学べた。2022/12/02

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