内容説明
「植物に知性はあるのか?」この問いをめぐって、はるか昔から論争がくり広げられてきた。トマトは虫に襲われると、化学物質を放出して周囲の仲間に危険を知らせる。マメ科の植物は細菌と共生し、それぞれにとって必要な栄養分を交換しあう。動けないからこそ、植物は植物独自の“社会”を築き、ここまで地球上に繁栄してきた。その知略に富んだ生き方を、植物学の世界的第一人者が長年にわたり科学的に分析し、はじめて明らかにした刺激的な一冊。本書を一読すれば、畑の野菜も観葉植物も、もう今までと同じ目では見られなくなるだろう。
目次
第1章 問題の根っこ(植物は生物ではない?;昔からはびこる誤解 ほか)
第2章 動物とちがう生活スタイル(ミドリムシ対ゾウリムシ;「定住民」として進化する ほか)
第3章 20の感覚(根っこの視覚;トマトの嗅覚 ほか)
第4章 未知のコミュニケーション(植物の内部コミュニケーション;植物どうしのコミュニケーション ほか)
第5章 はるかに優れた知性(脳がないなら知性はないのか?;人工知能から何か学ぶことはできるだろうか? ほか)
著者等紹介
マンクーゾ,ステファノ[マンクーゾ,ステファノ] [Mancuso,Stefano]
イタリア・フィレンツェ大学農学部教授、フィレンツェ農芸学会正会員。フィレンツェ大学国際植物ニューロバイオロジー研究所(LINV)の所長を務め、また「植物の信号と行動のための国際協会(International Society for Plant Signaling & Behavior)」を設立
ヴィオラ,アレッサンドラ[ヴィオラ,アレッサンドラ] [Viola,Alessandra]
フリーランスの科学ジャーナリストで、さまざまな新聞や雑誌に数多くの記事を書いている。2007年にアルメネーゼ‐ハーバード財団はイタリア科学ジャーナリスト協会の協力を得て、彼女の書いた記事を年間最優秀科学記事として選出し、研究奨励金を支給した。2011年にはジェノヴァ科学フェスティヴァルの司会を務める。イタリア公共放送局RAIで、ドキュメンタリー番組の監督や現地レポーター、テレビ番組やテレビアニメのシナリオライターとして活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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