内容説明
NHK連続テレビ小説「マッサン」のモデル・竹鶴政孝のユーモアとダンディズムあふれる伝説的自伝。
目次
宿命的なウイスキー人生(多くの人々の助力で)
生家はつくり酒屋(物心ついたときから酒の世界)
小学校で鼻を大ケガ(池田元首相をしごいた中学の寮)
二人の兄がきらった醸造科に入学(洋酒に興味持ち“押しかけ就職”)
はじめての洋酒づくり(鳥井さんとも知り合う)
ウイスキーの勉強に英国へ(反対の両親を社長が口説く)
米国で、ぶどう酒と英語の勉強(仏・伊と違う大量生産方式)
軍用船で大西洋を渡る(グラスゴー大学に入学)
ウイリアム教授の尽力で(スコッチ・ウイスキー工場で実習)
原酒づくりに体当たり(素朴で親切な人たち)
不安と責任感が重なり(オーロラの輝く北の夜空に泣く)
異郷で芽ばえた愛(Xマスの占いが“将来”を予見)
湖畔で誓い合った“将来”(二人の愛を知らず義父は急逝)〔ほか〕
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
67
ウィスキーという、科学では解明しきれない、魔性のようなものに取り憑かれた竹鶴氏の自伝。水や火、人間の思いが全部絡み合ってできているウィスキー。意識して飲んでみようかな。2018/11/27
あじ
60
NHK朝の連続テレビ小説「マッサン」のモデルであるニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝氏の自伝です。主にウィスキーを学ぶ為に渡英する場面と、日本で成功するまでを粛々と綴っておられます。竹鶴氏の人柄に触れるには最適の書かと思います。リタ夫人とのロマンスには詳しくないので、他の書で補う事をお薦めします。本書は昭和47年に非売品としてニッカが発行。今年改訂復刻し巻末に孫の孝太郎氏、谷村新司氏の寄稿を加えたものです。上梓から40年余り寝かせた自伝は芳醇な仕上がり。ウイスキー初心者の興味をそそるでしょう。2014/11/05
toshi
20
40代も半ばになり、最近ウイスキーが美味しい。というより面白い。「マッサン」観なかったなぁ…と今更ながらちょいと後悔。モノづくりする人にもオススメの一冊。2018/07/08
rosetta
19
ウイスキーの品質向上に情熱を傾けた日本のウイスキー作りの父と言ってもいい人物であることはもはや万人の知るところ。さらに技術者としての活躍だけではなく、ウイスキーに対する税制を、できた酒に税をかける造石税から庫出税に改めさせたことは熟成まで時間がかかりその間の売上がなくまた熟成中に天使のわけまえで量の減ってしまう特質を持つウイスキー作りの発展のためには必要不可欠であったことを改めて感じた。ウイスキー等級制の時代にわざわざ規準を厳しく改定されるように働きかけたことも信念によるものだった。2022/02/06
C-biscuit
17
Kindleアンリミテッドで読む。以前マッサンとリタを読んでいたので予備知識ありで読む。内容はかぶるのであるが、この本は日経新聞の私の履歴書を底本としており、自伝である。文武両道を地でいく竹鶴氏が意外であり、何かを成し遂げる人はある種体育会系でもあるように思う。IT企業も各社人物のつながりがあるが、当時のウイスキー等の酒造りも同じような印象を受けた。黎明期を駆け抜ける人たちの雰囲気は同じである。後半は竹鶴氏自身が紹介するウイスキーの飲み方や縁のあった人の寄稿が載っており、より人物像を知ることができる。2018/01/29
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