内容説明
1938年3月26日の夜、シチリア島のパレルモからナポリ行きの船に乗った男が失踪した。エットーレ・マヨラナ―。エンリコ・フェルミ率いるパニスペルナ研究所で天賦の才を発揮するも、周囲との軋轢から孤立していった風変わりな物理学者。ニュートリノが実際に観測される25年も前に、この粒子の性質について考察していた恐るべき男。彼はなぜ失踪したのか?原子核物理学の世界に何を残していったのか。本書は、知られざる天才の驚くべき生涯の物語を軸に、核分裂という「錬金術」を実現しつつあった20世紀前半の物理学界の人々の人間模様、最新の素粒子物理学の課題を織り込んだ、他に類を見ないポピュラーサイエンス書である。
目次
第1部 異端審問所長―1906年~1938年(エトネーア通り二五一番地の屋根裏部屋;核危機;若き日のフランケンシュタイン;正体をあらわしたポルターガイスト;パンと精子 ほか)
第2部 暗黒物質―1938年~(道化師たち;ピランデッロ間奏曲;アルゼンチンよ、泣かないで;太陽は病んでいるか;獣の刻印 ほか)
著者等紹介
マゲイジョ,ジョアオ[マゲイジョ,ジョアオ] [Magueijo,Joao]
理論物理学者。ポルトガル生まれ。講師、研究者として、過去ケンブリッジ大学、プリンストン大学、カリフォルニア大学バークレー校に在籍。現在はインペリアル・カレッジ・ロンドンで理論物理学の教授を務める。ロンドン在住
塩原通緒[シオバラミチオ]
翻訳家。立教大学英米文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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