低線量汚染地域からの報告―チェルノブイリ26年後の健康被害

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  • サイズ B6判/ページ数 249p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140815717
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0095

内容説明

四半世紀を経てもなお人々に影を落とし続ける原発事故。ウクライナ成府が公表したその実態とは。

目次

26年後のチェルノブイリ原発
被災地からの叫びウクライナ政府報告書
低線量汚染地域に生きる人々
広がる甲状線疾患
放射線と様々な病気との関係
ウクライナの医師たちの思い
福島の「いま」
闘う市民たち
未完の除染
ウクライナ政府報告書における第2世代の健康悪化
ウクライナ政府報告書における第2世代の健康悪化
コロステンで生きる

著者等紹介

馬場朝子[ババトモコ]
モスクワ国立大学文学部卒業後、1977年NHK入局。ディレクターとして番組制作に従事。ペレストロイカ以降は、「スターリン家族の悲劇」「ロシアから見た日露戦争」「トルストイの家出」などロシアをテーマとしたドキュメンタリー制作に携わる。2011年退職、現在はフリーのテレビディレクターとして番組を制作している

山内太郎[ヤマノウチタロウ]
早稲田大学大学院文学研究科史学(日本史)専攻修了後、2000年NHK入局。和歌山放送局、制作局、仙台放送局を経て、現在、制作局文化・福祉番組部ディレクター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

5
表紙カヴァーの第一印象からすれば、赤紙を想起し、警鐘と思えた。コンクリから漏れて4.36μSv/hの汚染が2011年1月でも原発ツアー参加者によって観測されている(18ページ線量計写真)。漏れているのである。だったら、福一でも漏れているのは容易に理解されるだろう。それで収束はないだろう。無責任な言説。26年経過しても封じ込めれていない。収束とは程遠い。甲状腺疾患、初期対応の遅れ。菅谷松本市長の文庫本も思い出したが、ここでの教訓を生かさなければ未来はない。悪化し続ける体調、膨らむ不安(109ページ)。嘆息。2012/12/21

ブルーツ・リー

4
これが事実なら恐ろしい事だよ…? ウクライナの、低線量被曝を受けた子供たち(50ミリから99ミリだから、低線量という割には多く被ばくしている)のうちの78%に、何らかの慢性疾患がみられるという。 甲状腺がんだけではなくて、神経系や、心疾患等で、健康な子供の方が少ない状態という。 チェルノブイリだけが例外で、日本は違うんだ!という、日本例が異論は、危険だと思う。 もちろん、生活されている方が居る訳で、風評被害を起こしたらいけない訳だが、日本でも、低線量被曝を受けた人の追跡調査は行った方がいいのではないか?2022/05/10

Yuko Kimura

3
自分と子供たちの命を守るため絶対読むべき本。ウクライナの強制避難地域の基準: 年間5ミリシーベルト。 日本の避難指示基準: 年間20ミリシーベルト。ウクライナの、チェルノブイリ事故による費用: 物損額14.6億ドル。 除染活動費(除 ソ連分支出)57億ドル。 廃炉費2000億ドル。 使用済み核燃料を処理した兵士や消防士は、彼ら自身が放射能を持つほど被曝した為、遺体に近づけず、墓にコンクリートを入れて固めたそうだ。低線量被爆について、事故後3-4年後、未成人の甲状腺がん罹患数が急に増え、毎年倍増した。2014/08/02

coolflat

2
ETV特集を書籍化。ウクライナ政府報告書を基に取材。報告書で、ウクライナ政府は原発事故の被災者の間に深刻な健康被害が発生していると訴える。甲状腺疾患、白内障、心筋梗塞等が増え、その原因の一つが放射線という見解を示す。その根拠は被災者230万人以上の健康状態を追跡して得られたデータで、原発事故の前から現在まで被災地で診療してきた現場の医師たちの声が報告書に反映されている。本書は主に低線量地帯コロステンで取材しており、26年経っても因果関係の証明できない疾患が増え続けている事が分かる。福島の未来がそこにある。2013/02/26

Yukinosuke

2
気になったので読んでみた。放射能汚染の恐ろしさがどういうものがよくわかる。こういった実例があるのに、あまりに無策な日本が情けない。たぶん、日本もこの本に書かれている通りの取り返しのつかない事態になってしまうだろうな。2013/07/10

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