内容説明
東日本大震災の津波による甚大な人命被害は、「想定外」ゆえ仕方がなかったと言えるのか?震災の前後に三陸海岸の実地調査を行った著者が、さまざまな失敗事例の科学・工学的考察を踏まえ、「想定外」の事故・失敗が起こる要因を解き明かす。そのうえで、想定漏れを防ぐための対策や、突発的な事件・事故にどう対処すればよいかを提言する。今後の防災のあり方を考えるための指針となる一書。
目次
第1章 想定とは何か(想定は考えるために必要不可欠;安全性はどのように確保するか ほか)
第2章 ありうることは起こる!(ありうることは必ず起こる!;なぜ、「原因究明」が必要なのか ほか)
第3章 なぜ、ありうることが忘れられるのか(「ここより下に家を建てるな」;失敗の記憶消滅には法則性がある ほか)
第4章 「想定外」を想定せよ!(失敗を防いだ上越新幹線脱線事故;うまくいった「想定」はニュースにならない ほか)
第5章 「想定外」にいかに対処するか(全体像を把握する;自分で観察し考えることで「真のベテラン」になれる ほか)
著者等紹介
畑村洋太郎[ハタムラヨウタロウ]
1941年東京生まれ。東京大学工学部機械工学科卒業、同大学院工学系研究科修士課程修了。工学博士。日立製作所で2年間勤務した後、東京大学工学部助教授、同大学大学院教授を経て、工学院大学教授、東京大学名誉教授。専門はナノ・マイクロ加工学、生産加工学、創造的設計論。2001年より畑村創造工学研究所を主宰し、また文部科学省の「失敗知識活用研究会」実行委員会の統括も務めた。02年には特定非営利活動法人「失敗学会」を立ち上げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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