内容説明
天平の色鮮やかな祈りの風景をカラーで再現!東大寺大仏殿と並ぶ巨大遺構発見!空前絶後の大寺院と、安置された「七仏薬師如来」をCGにより復元。光明皇后による国家変革プロジェクトが明らかに。
目次
1 発見!幻の大寺院
2 金堂はどのようなすがただったのか?
3 誰がどんな技術で建てたのか?
4 どのような祈りの風景だったのか?
5 幻の大寺院・新薬師寺のすがた
6 何のために建てられたのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
oldman獺祭魚翁
28
図書館本 2008年奈良教育大の敷地で発見された新薬師寺金堂の遺構。NHKによる特集を纏めた本。天平時代光明皇后によって建立された新薬師寺の金堂は七体の薬師如来を並べた長大な建造物だった。先般同じくNHKの「阿修羅像」の研究を見る機会が有り、また出雲大社の「天に届かんばかりの神殿」などを読む度思うのは古代人の叡智の素晴らしさ。そして近年注目されている彩色の華やかさ。古代より木造建築が主流だった日本は、残された基壇より本来の姿を類推していくしかない。答えの出ないのが歴史であり、其処に歴史のロマンが有る。2017/04/05
千尋
3
2008年の秋に発掘された「幻の大寺院」・新薬師寺の遺構*新薬師寺は天平時代に光明皇后が聖武天皇の病気平癒のために建立させた寺院です*新薬師寺をCGで復元し、現在によみがえらせます**2011/07/25
林克也
1
奈良に行く度にこの横は歩いていたが、これは知らなかった。このプロジェクトに関わった人たちにとっては、建築史、仏教史、仏教美術が本題なのだろうが、この本でいちばん気になったのは光明皇后とは何者か?ということ。新薬師寺の建立は聖武天皇の病気回復を願うことが目的なのか?そもそも、仏教に対してどのようなスタンスをもっていたのか?悲田院や施薬院を設立したことは、純粋に弱者を救うということなのだと考えられるが、であるならば、馬鹿でかい新薬師寺建設につぎ込む資金や人員をもっと弱者救済に使えばよかったのではないか? 2018/03/21
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